猫が嘔吐していると病気なのかと心配になりますが、猫は人間や他の動物とは違って嘔吐しやすい体質であるため、猫が嘔吐したからといって病気であるという訳ではないのです。
この記事では、猫が嘔吐する原因の見分け方や嘔吐した際の対処法についてご紹介します。
猫が嘔吐する原因は？
猫が嘔吐する原因は大きく分けると「生理的反応」と「病気」の二つに分類することができます。
生理的反応
猫が嘔吐する原因が生理的反応の場合は猫の体に異常がある訳ではなく、目にゴミが入ったら涙が出るように体が反射的に反応しているだけなので動物病院へ連れていく必要は特にありません。
猫が生理的反応で嘔吐している場合は以下のような行動が問題である可能性が高いです。
毛玉を飲み込んでしまった
猫は自分の体を舐めて毛づくろいをするグルーミングという行為を日常的に繰り返しているため、グルーミング中に飲み込んでしまった体毛を吐き出すことがあります。
毛玉が原因で嘔吐する場合は短毛種の猫よりも長毛種の猫の方が多い傾向にあります。
エサを食べ過ぎてしまった
猫はエサを食べすぎたり早食いをした際に反射的に嘔吐してしまう場合があります。
猫が消化されていないエサを嘔吐している場合はエサの食べ過ぎが原因である可能性が高いため、猫に多くのエサを与えている場合は適切な量に切り替えて小分けにして与えるようにしましょう。
異物を飲み込んでしまった
猫が異物(小物等)を誤って飲み込んでしまった場合には異物を体内から排出しようと嘔吐します。
また、猫を家の外へ自由に散歩することができる環境を飼育している場合は虫や草を食べてしまっている可能性が高く、猫にとって有害な物質を含んでいる物を食べてしまう原因となります。
病気
猫が毎日のように嘔吐している場合は生理的反応が原因ではなく病気が原因の可能性が高いです。
猫が嘔吐をする病気としては胃腸炎や回中症等の様々な病気が嘔吐の原因となるため、猫の元気がなかったりグッタリとしているようならば病気を疑いすぐに動物病院へ連れていきましょう。
猫が嘔吐した際の対処法は？
猫が嘔吐した原因によって飼い主が取るべき行動(対処法)が変わるため、猫が嘔吐してしまったら先ずは原因を知ることが何よりも大切になります。
嘔吐した原因が生理的反応である可能性が高い場合はエサの与える量や頻度を見直し、嘔吐した原因が病気である可能性が高い場合は動物病院で専門家に診察してもらう必要があります。
猫が嘔吐したら内容物を確認する
猫が嘔吐してしまった時には吐いた物(内容物)を確認することによって原因を特定できます。
未消化のエサを吐いた場合
猫が未消化のエサを吐いた場合は食べずぎによる吐き戻し(吐出)である可能性が高いです。
吐き戻しは病気ではなく生理的反応に含まれるため、動物病院へ連れて行く必要は特にありませんが高頻度で吐き戻しをしている場合はエサを与える量や頻度の見直しが必要になります。
透明な液体や白い泡を吐いた場合
猫が透明な液体や白い泡(胃液)を吐いた場合は空腹が原因である可能性が高いです。
透明な液体や白い泡を吐いた後にいつも通りエサを食べたり遊んでいるようなら特に心配はいりませんが、猫がぐったりとしていたり元気がなさそうであれば病気が原因である場合もあります。
黄色い液体を吐いた場合
猫が黄色い液体を吐いた場合は透明な液体や白い泡と同様に空腹が原因である可能性が高いです。
黄色い液体は透明な液体(胃液)に胆汁が混じった物であることが殆どですが、繰り返し嘔吐を繰り返すようであれば胆汁嘔吐症候群等の病気である場合もあります。
毛玉を吐いた場合
猫が毛玉を吐いた場合はグルーミング中に溜まった体毛を吐いた物であり問題はありません。
長毛種や抜け毛が多い時期は体毛を飲み込んでしまいやすいため、コマメにブラッシングを行い抜け毛を除去してあげることで毛玉を吐くことを抑えることができます。
血が混ざっていた場合
猫の吐しゃ物に血が混じっていた場合は胃炎や回虫(寄生虫)等の病気が疑われるため、すぐに動物病院に連れていき専門家へ診察してもらいましょう。
また、歯周病によって歯茎から出血した血液が吐しゃ物に混ざってしまっていた場合もあります。
猫が嘔吐する原因【まとめ】
我々人間は嘔吐＝病気という認識を強く持っていますが、猫の嘔吐は欠伸をするのと同じように生理的反応であることが多く、嘔吐した後に通常通り元気に動いていれば特に心配はありません。
ただし、毎日嘔吐を繰り返していたり吐しゃ物に異常がある場合は病気が原因である可能性が高く重症化する可能性もあるため、動物病院で専門家に診察してもらうようにしましょう。