シマリスの飼い方と注意点|特徴・寿命・値段【まとめ】

背中に入った縞模様が特徴的な「シマリス」というリスをご存知でしょうか。

実はシマリスは日本にも生息している身近な動物であり、シマリスが子供のころから時間をかけて信頼関係を築いていくことによって手乗りインコならぬ手乗りシマリスにすることもできます。

この記事では、シマリスの寿命や値段等、シマリスの飼育に関する情報をご紹介します。

シマリスってどんな動物?

シマリスの大きさ
12-20cm

特徴

シマリスは頭部からお尻にかけて入る5本の縞模様と柔軟性のある大きな頬袋が特徴的です。

シマリスは単独行動を好みます。シマリスが子供の場合は暫く親や兄弟と共に行動しますが、自分で食べ物を確保できるようになると直ぐに独立して親元から離れて単独で行動するようになります。

日本国内では主に「シベリアシマリス」のことをシマリスと略称して呼んでいます。

タイガー期

シマリスには「タイガー期」と呼ばれるシマリスが一時的に凶暴化する期間があります。

シマリスは気温が極端に低下すると冬眠する習性があるため、気温が低下し始める秋に入ると冬を越すために冬眠の準備(エサを蓄える)を始めます。

本格的に冬が来る前に冬眠の準備を終わらせなければ凍死してしまうということもあり、シマリスは無我夢中です。その結果、自分の縄張りにいる相手に対して攻撃的な行動を取ってしまうのです。

性格

シマリスの性格
  • 臆病で神経質
  • 好奇心旺盛

シマリスは単独行動を好む(自立心がある)という性質上、臆病で神経質な個体が多い傾向にありますが、中には甘えん坊で人懐っこい性格をした個体もいます。シマリスの性格は個体差が大きいです。

シマリスの性格は十人十色であるため、其々の個性を尊重しながら信頼関係を築いていきましょう。

生息地

シマリスは北アジアから北アメリカまで幅広い地域に生息しており、日本の北海道にも「エゾシマリス」という品種が生息しています。

シマリスの寿命

シマリスの寿命
6-10年

シマリスの寿命は生息している環境によって大きな差が生まれます。

シマリスは冬眠する習性があるため、気温が低くなる冬場は体力を消費して冬眠状態に入りますが、冬眠状態に入ったまま凍死してしまうこともあるリスクの高い行為なのです。

故に、冬眠が必須な野生のシマリスの寿命は約3-5年と短くなる傾向にあります。逆に飼育下のシマリスは冬眠する必要の無い暖かい環境で生活しているため、野生の個体よりも寿命が長くなります。

シマリスの値段

シマリスの値段
5000-12000円

シマリスの値段は生まれた時期(年齢)によって大きな差が生まれます。

シマリスを人間に懐かせる上で一番重要なのは年齢です。子供のシマリスは人間と触れ合いながら育てることで次第に懐くようになりますが、大人のシマリスを懐かせることは不可能に近いのです。

故に、シマリスは若い個体ほど値段が高くなり、歳を取るにつれて徐々に値段が下がっていきます。

購入前にチェックすること

購入前の確認
  • 飼育環境
  • 健康状態
  • 信頼関係

飼育環境

ケージの掃除はシマリスの飼育において最も大切で基本的な事です。

掃除が行き届いていない不衛生な環境で飼育されていた個体は、ストレスから体調を崩していたり病気を患っていたりと何かしら問題を抱えている可能性が高いので注意してください。

健康状態

健康状態を確認
  • 毛並み
  • 体形・体格
  • 排泄物
毛並み

シマリスの毛並みは健康状態によっては大きく変化します。毛並みが良い個体の健康状態は良好であることが殆どですが、毛並みが悪い個体は体調を崩している可能性が非常に高いです。

健康的なシマリスは滑らかで艶のある毛並みをしていますが、不健康なシマリスの毛並みはボサボサとしていて乾燥しているので、見た目で確認+実際に触らせてもらって確認しましょう。

体形・体格

シマリスが痩せすぎて(太りすぎて)いると免疫力が落ちて病気に罹りやすい状態です。

シマリスは被毛に覆われているため、目視だけでは正確な体形を確認しずらいです。見た目では問題なさそうでも触って確認したらガリガリだったということもあります。必ず触って確認しましょう。

排泄物

健康的なシマリスはコロコロとした形のある排泄物をしていますが、健康状態に問題のあるシマリスの排泄物は下痢のように柔らかいので指で触ると簡単に崩れてしまいます。

信頼関係

シマリスは子供の頃から沢山人間に触れあって育つことで人間に懐くようになれますが、人間と触れ合う機会が少ない環境で大人に成長したシマリスを人間に懐かせるのは非常に難しいです。

そのため、大人のシマリスを購入する場合は必ずシマリスが店員さんに対してどのような行動を取っているか確認してください。怯えたり逃げ回るようならば懐いていない可能性が高いです。

シマリスの飼い方と注意点

ケージの設置場所

ケージを設置する場所は必ず直射日光が当たらずに物音がしない静かな場所を選びましょう。

シマリスは体温調節が苦手な動物であり、気温の変化が激しい季節は体調を崩しやすいです。特に夏場は気温の上昇から熱中症に罹りやすいため、ケージは必ず涼しい場所に移動させてください。

エアコンの風が直接当たる場所も気温の変化が激しいので避けたほうが良いでしょう。

フンキリ網は外す

シマリス用に販売されているケージの中には「フンキリ網」という排泄を除去するように作られた製品が付属している場合がありますが、必ず取り外しておくようにしてください。

フンキリ網を使用すると網の間にシマリスの足が挟まってしまうことがあります。シマリスの骨は脆いため、フンキリ網に足を引っかけたまま転倒して骨折してしまうことも少なくありません。

温度・室温管理

シマリスに適切な室温
  • 約20-25℃

シマリスが快適に感じる温度は人間が少し肌寒く感じる約20-25℃が最適とされています。

シマリスは気温が極端に低下すると冬眠をする習性があることから寒さには強いというイメージを持っている方もいるかもしれませんが、冬眠はリスク(命を落とす)が高い危険な行為です。

冬眠は安全に眠る行為と解釈している方も多いですが、実際の冬眠は命を懸けた危険性の高い行為であり、冬眠状態に入ったきり目覚めることなく凍死してしまうことも少なくありません。

疑似冬眠

本来シマリスが行う冬眠はクマのように冬までに栄養を蓄えて眠りにつくタイプではなく、冬を越すために必要な食料を巣穴に貯め込み、それを食べながら春が来るのを待つタイプの冬眠です。

野性のシマリスは眠り状態に入るタイプの冬眠を行う習性はありませんが、飼育下のシマリスは眠り状態に入るタイプの冬眠を行うことがあります。この行為は「疑似冬眠」と呼ばれています。

疑似冬眠は別名「低体温症」といい、生体活動の維持に最低限必要な体温を下回っている状態です。この状態が長く続くと凍死してしまうため、絶対に疑似冬眠をさせてはいけません。

疑似冬眠を確認してから30分以内ならば暖めることで回復(生き返る)する可能性は十分にありますが、1時間以上経過してしまうと死亡してしまう可能性が高くなります。

ケージの掃除

ケージを掃除する時は全体を一気にやるのではなく、掃除する場所によって頻度を変えてください。

汚れやすい水回りは1週間に2-3回、排泄物が溜まる床材の交換は1週間に1回、巣箱の掃除は2週間に1回ケージ全体の掃除(丸洗い)は月に1回が目安です。

巣箱の掃除

シマリスにはエサを巣箱に貯蓄(貯める)する習性があるため、巣箱にはエサが沢山溜まっています。特に生モノは腐敗しやすくカビも生えやすいので定期的に除去していく必要があります。

その他のエサも古くなっているので除去した方が良いのですが、折角貯蓄したエサが全て無くなっているとシマリスがストレス感じるため、除去と同時に新しいエサを少し入れておいてあげましょう。

多頭飼いには向かない

シマリスには群れを作って集団で行動する習性はなく、一生の大半を単独で過ごしています。それに加えて強い縄張り意識も持っているため、同じ生活圏に複数のシマリスがいると喧嘩が発生します。

時には流血するような激しい喧嘩になることもあります。あまりに傷が深いと傷跡が残ってしまったり失明してしまう可能性もあるため、多頭飼いをする場合は必ずケージ分けるようにしてください。

シマリス飼育【まとめ】

シマリスは野生でも飼育下でも一匹で過ごすことを好む個体が多い傾向にあるため、イヌやネコのようにベタベタと甘えてくるような個体は少数派といっても良いです。

故に、飼い主がシマリスと遊びたい時に遊ぶというよりもシマリスが遊びたい気分の時に遊んであげるといったスタイルがオススメ。構いすぎると嫌われる原因になってしまうので気を付けましょう。

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