カクレクマノミの飼い方と注意点|特徴・寿命・種類・値段・混泳【まとめ】

橙色と白色の縞模様が特徴的な「カクレクマノミ」という小型海水魚をご存知でしょうか。

カクレクマノミは映画【ファインディング・ニモ】で一躍有名になった魚であり、色鮮やかで美しい見た目とパタパタと泳ぐ可愛い姿から海水魚の中でも特に人気があります。

この記事では、カクレクマノミの寿命や値段等、カクレクマノミに関する情報をご紹介します。

カクレクマノミってどんな魚?

カクレクマノミの全長
6-10cm

特徴

色鮮やかな橙色の体色と三本の白い帯のような模様が特徴的なカクレクマノミは、主にイソギンチャクを住処とすることで様々な外敵から身を守っています。このような行動を「共生」といいます。

しかし、イソギンチャクは意思を持ってカクレクマノミと共生している訳ではありません。イソギンチャクには視覚が無いため、マグネシウムの濃度が低い物質に対して攻撃(毒針を出す)を行います。

一般的な魚が分泌する粘液はマグネシウム濃度が低いためイソギンチャクに攻撃されてしまいますが、カクレクマノミが分泌する粘液はマグネシウム濃度が高いため攻撃されることはないのです。

性転換

カクレクマノミは時と場合に応じて「性転換」するという特別な性質を持っています。

カクレクマノミはグループ(群れ)で行動する習性があり、グループの中で最も丈夫で体の大きなオス個体がメスへ性転換し、その次に体が大きなオス個体が性転換したメスとペアになります。

彼らにはグループにペアは1つという独自のルールがあるため、その他の個体はペアを作れません。

しかし、メスが死ぬと新しいメスを補給する必要があるため、メスとペアを作っていたオスがメスへと性転換を行い、グループの中で最も体が大きなオスとペアになるというサイクルを繰り返します。

カクレクマノミの子供は全てがオス個体です。オスからメスになることは出来ますが、メスからオスになることは出来ません。このような性質を「雄性先熟」といいます。

カクレクマノミの寿命

カクレクマノミの寿命
10-15年

カクレクマノミの平均的な寿命は約10年と小型魚の中でもトップクラスに長生きすることができます。適した環境で飼育することで15年以上、中には20年以上生きた個体も確認されています。

カクレクマノミを長生きさせたいのならばストレスを極力与えない環境で飼育するのは勿論、与えるエサの栄養バランスや量をコントロールし、常に健康的な体型を維持させることが大切になります。

ギネス世界記録にはカクレクマノミの最高寿命は43年という記録が認定されています。

カクレクマノミの値段

カクレクマノミの値段
500-10,000円

カクレクマノミの値段は種類や産地によって大きな差があります。

一般的なカクレクマノミである「通常種」は約500-1000円程で購入することが出来ますが「ブラックオセラリス」「プラチナオセラリス」といった珍しい種類はノーマルの数倍の値段になります。

カクレクマノミの種類

通常種

通常種の特徴
  • 橙色の体色
  • 白色のバンド模様

通常種はカクレクマノミの原種に最も近い品種であり橙色の体に入る白いバンド模様が特徴的です。

ブリーダー達はこの通常種を元に品種改良を行っており、今では全身真っ白(真っ黒)な体色をした品種や通常とは違う変わったバンド模様を持つ品種も作出されています。

イレギュラーバンド

イレギュラーバンドの特徴
  • 途切れたバンド模様

イレギュラーバンドはバンド模様が繋がっておらず途中で途切れています。中央のバンド模様が途切れている個体が多い傾向にありますが、尻尾や頭部のバンド模様が途切れている個体も存在します。

ブラックオセラリス

ブラックオセラリスの特徴
  • 黒色の体色
  • 白色のバンド模様

ブラックオセラリスはノーマルカラーの持つ橙色の体色が黒色に変化した品種です。

ブラックオセラリスの稚魚は茶色のような少し体色が薄い個体が多い傾向にありますが、体の成長に伴って徐々に体色が濃くなっていき、成魚になる頃には完全に真っ黒な体色になります。

プラチナオセラリス

プラチナオセラリスの特徴
  • 白色の体色
  • 橙色の口先

プラチナオセラリスにはバンド模様が無く、口先と各ヒレ以外の部位が真っ白に染まっています。

各ヒレに残る色は主に橙色と黒色の二種類であり、各色が占める比率は個体によって差があります。ヒレの縁取りが黒色で中心部が橙色の個体からヒレ全体が真っ黒(橙色)に染まる個体まで様々です。

スノーフレークオセラリス

スノーフレークオセラリスの特徴
  • 乱れたバンド模様

本来のカクレクマノミが持つバンド模様は綺麗なラインを保っていますが、スノーフレークオセラリスが持つバンド模様はギザギザと乱れており、通常品種よりもバンド模様が広範囲を占めています。

現在確認されているスノーフレークオセラリスの体色は橙色と黒色の二種類のみですが、バンドの形状やバンドが占める割合は個体によって大きな差があるため、同じ模様を探すのは少し苦労します。

ミッドナイトオセラリス

ミッドナイトオセラリスの特徴
  • 真っ黒な体色
  • バンド模様が無い

ミッドナイトオセラリスはカクレクマノミ特有のバンド模様が無く全てが真っ黒に染まっています。

ミッドナイトオセラリスの体色の濃さと染まり具合には個体差があるため、個体によっては顔回りや口先が黒色になっておらず、橙色が若干残ってしまっている場合もあります。

カクレクマノミの飼い方と注意点

カクレクマノミの飼育に必要な道具(飼育用品)
  • 水槽
  • フィルター(濾過器)
  • サンゴ・底砂
  • 人工海水・比重計
  • ヒーター・クーラー
  • カルキ抜き

飼育に必要な水槽の大きさ

カクレクマノミを飼育するには最低でも30cm規格水槽が必要になります。繁殖や混泳を考えている場合は飼育する熱帯魚の匹数に合わせて水槽のサイズも大きくしていきましょう。

水槽のサイズと飼育数の目安
  • 30cm規格水槽 1~2匹
  • 45cm規格水槽 3~4匹
  • 60cm規格水槽 6~8匹
  • 90cm規格水槽 20匹~

上記の水槽のサイズと飼育数は大体の目安です。収容可能な匹数は使用するフィルターの濾過能力により変化するため、使用するフィルターに合わせて匹数を調節するようにしてください。

小さい水槽は水量が少なく水質が安定しないため、初めて海水魚を飼育する初心者の方は水質が安定しやすい60cm以上の水槽で飼育することをオススメします。

フィルター(濾過器)

カクレクマノミをペアや少数で飼育する場合は「上部式フィルター」で十分ですが、他種の海水魚と混泳を考えている場合は濾過能力の高い「外部式フィルター」を使用するようにしましょう。

金銭的に余裕が無い場合は外部式フィルターの代用品として「スポンジフィルター」「投げ込み式フィルター」等のサブフィルターを上部式フィルターと一緒に使うと良いでしょう。

また、金銭的に余裕がある場合は濾過能力に優れている「オーバーフロー式」が最もオススメです。

水温・水質管理

カクレクマノミに適切な水温・水質
  • 水温 25℃
  • PH 8.0

カクレクマノミが問題なく過ごせる水温は約24-30℃です。20℃を下回るような低水温や30℃を上回る高水温はカクレクマノミが体調を崩してしまうため、水温は必ず25℃前後に設定してください。

特に夏場は水温が上がりやすいです。エアコンが無い部屋だと直ぐに水温が30℃を超えてしまうため、エアコンが無い部屋に水槽を設置する場合は必ず水槽用のクーラーを設置する必要があります。

底砂

底砂はお好きなモノを使用しても構いませんが、特に拘りが無い場合は水質をアルカリ性に傾ける効果のあるサンゴ砂の使用をオススメします(サンゴ砂を使用するとPH管理が楽になります)。

ライブロック

ライブロックは見た目やレイアウトのためのみならず、天然の濾材としての役割も持っています。

ライブロックを水槽内に入れることで水質を安定させる効果が期待できますし、何よりもカクレクマノミが住処として利用するため、特に拘りが無い場合は是非水槽内に入れてあげましょう。

エサは何を与える?

カクレクマノミのエサは主食に「人工飼料」を与え、副食に「冷凍エサ(赤虫等)」を与えましょう。

最もスタンダードなエサである人工飼料には魚体の生育に必要な栄養が豊富に含まれていますが、個体によっては人工飼料を食べない個体もいます。そのような個体には冷凍エサを与えてください。

特にワイルド(自然採取個体)は人工飼料をエサと認識しない個体が多い傾向にあります。

混泳はできる?

小さなカクレクマノミは温和な性格をしている個体が多い傾向にあるため混泳は比較的簡単ですが、成長して体が大きくなる(成魚に近づく)につれて徐々に縄張り意識を持つようになっていきます。

そのため、混泳させる魚の選び方を間違えると激しい喧嘩に発展し怪我を負ってしまう可能性が高いです。特にワイルド個体は縄張り意識をとても強く攻撃的な個体が多いため注意が必要です。

相性の良い混泳魚

カクレクマノミと相性が良い海水魚
  • 小型・中型・大型ヤッコ

カクレクマノミと混泳させる魚は「アカハラヤッコ」「デバスズメダイ」がオススメです。

混泳魚を選ぶ時に最も重要視するべきなのは混泳魚の性格です(大きさは関係ありません)。性格が温和品種ならば中型ヤッコや大型ヤッコとも問題なく混泳させることができます。

「イソギンチャク」「海水エビ」との相性も良いですが、イソギンチャクを混泳させる場合はイソギンチャクが捕食する心配のない混泳魚を選ぶ必要があります。
イソギンチャクは上級者向け

カクレクマノミとイソギンチャクは自然界では共生関係にあります。それほど相性の良い組み合わせなのですが、イソギンチャクの飼育は非常に難しいです(適切な光量を与え厳重な水質管理が必要)。

そのため、初めて海水魚を飼育するような初心者の方は手を出さない方が良いかもしれません。

相性の悪い混泳魚

カクレクマノミと相性が悪い魚
  • クマノミ

クマノミには沢山の種類がいます。その中の一種にカクレクマノミという品種が入っているのですが、カクレクマノミはカクレクマノミ以外のクマノミと驚くほどに相性が悪いです。

混泳には100%が無いため、極稀にカクレクマノミとクマノミの混泳が成功する場合もありますが、多くの場合は縄張り争いの喧嘩が多発し怪我を負ったり、ストレスが溜まって短命の原因になります。

カクレクマノミ飼育【まとめ】

カクレクマノミは初心者の方でも簡単に飼育することができますが、相性の悪い魚と混泳させてしまうと喧嘩が始まり怪我を負ってしまうため、他種の魚と混泳をさせる場合は少し注意が必要です。

また、カクレクマノミ同士の混泳であっても喧嘩やイジメが発生してしまう場合もあるため、混泳させる場合は上手くいかなかった時のためにセパレートや隔離用の水槽を用意しておいてくださいね。

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