デグーの飼い方と注意点|特徴・寿命・種類・値段【まとめ】

デグーはハムスターとリスの中間に位置するような見た目をしており、小鳥のような独特の鳴き声をしていることから「アンデスの歌うネズミ」という別の名称も持っています。

デグーは小型哺乳類としてはかなり頭が良い部類に入り、犬や猫のようにコミュニケーションを取る事ができることから日本だけではなく世界中で人気があります。

この記事では、デグーの寿命や種類等、デグーの飼育に関する情報をご紹介します。

デグーってどんな動物?

デグーの大きさ
20-30cm

特徴

デグーは“リスのように長い尻尾とハムスターのような顔付き”が特徴的です。

デグーはコミュニケーション能力が高く、他の齧歯類(モルモットやハムスター等)よりも知能が高いため、最も人間に懐きやすい齧歯類であると言っても過言ではありません。

しかし、知能が高い故に臆病な性格をした個体も多いため、ベタ慣れ(凄い懐いている)状態にするには時間をかけてデグーとの信頼関係を築いて行く必要があります。

齧歯類

齧歯類であるデグーは生まれた時から寿命が尽きるその時まで、生涯に渡って前歯が伸び続けます。

デグーの寿命

デグーの寿命
5-10年

テグーの寿命は環境(自然下と飼育下)によって大きな差があります。

自然下にはテグーの天敵となる動物が非常に多いため、テグーの平均寿命は約3年以下と短命になる傾向にありますが、安全な飼育下での寿命は約5-8年と比較的長く生きることができます。

また、テグーに適した環境で飼育することによって中には10年以上生きた個体も確認されています。

デグーの値段

デグーの値段
5000-50000円

デグーの値段は種類(毛色)によって大きな差があります。

デグーの原種であり流通量の多い「ノーマル」は約5000円と比較的安価で販売されていますが、流通量の少なく希少性の高い「パイド」はノーマルの数倍、数十倍以上の値段が付くこともあります。

デグーの種類(色変わり)

ノーマル

ノーマルの特徴
  • 茶色の体色

ノーマルはデグーの原種に最も近い種類であり、野生に生息するデグーは遺伝子に特別な変化(突然変異)が無い限り、全ての個体が茶色の体色を持ったノーマル個体として生まれてきます。

別名「アグーチ」ともいいます。

ブルー

ブルーの特徴
  • 青みがかった灰色の毛色

ブルーの特徴である青みがかった毛色は個体によって差があります。毛色は個体が持つ遺伝子によって変わるため、薄い灰色をした個体から濃い灰色の個体まで様々です。

ブルーは品種改良を繰り返されたことによって、遺伝子的に原種であるテグー(ノーマル)よりも病弱な個体が多い傾向にあるため、他の種類のテグーよりも飼育には気を使う必要があります。

イエロー

イエローの特徴
  • 薄黄色の毛色

イエローはデグーの原種であるノーマルよりも毛色が薄く、黄色みが強く発色しています。

イエローの特徴である黄色の体色は個体によって差があります。毛色は個体が持つ遺伝子によって変わるため、薄い黄色をした個体から濃い黄色をした個体まで様々です。

別名「サンド」ともいいます。

ホワイト

ホワイトの特徴
  • 白色の毛色

ホワイトの毛色は個体によって差があります。毛色は個体が持つ遺伝子によって変化するため、ホワイトという名に相応しい真っ白な毛色を持った個体から薄白の毛色を持った個体まで様々です。

また、ホワイトと同じ毛色を持つ「アルビノ」という種類はホワイトとは全くの別種です。

ブラック

ブラックの特徴
  • 黒色の体色

ホワイトの毛色は個体によって差があります。毛色は個体が持つ遺伝子によって変化するため、ブラックという名に相応しい真っ黒な毛色の個体から茶色っぽい毛色の個体まで様々です。

また、ブラックはデグーの種類の中でも特に希少性が高く日本では殆ど流通していないため、購入するには海外のブリーダーから購入(輸入)を検討する必要があります。

パイド

パイドの特徴
  • 斑模様

パイドが持つ斑模様は個体によって大きな差があります。パイドの毛色と模様は遺伝子によって変化するため、完全に同じ毛色と模様を持ったパイドが生まれてくることは殆どありません。

そのため、パイドは全ての個体が世界に一つしかない自分だけのオリジナルの模様を持っています。

また、パイドは毛色によって種類が更に分類されるため、ブルーとパイドが混ざった個体は「ブルーパイド」イエローとパイドが混ざった個体は「サンドパイド」と名称が変わります。

デグーの飼い方と注意点

飼育に必要な飼育用品

デグーの飼育に必要な道具(飼育用品)
  • ケージ
  • スパイラルパーチ
  • 回し車
  • 巣箱
  • 齧り木
  • ペットヒーター
  • 食器・給水ボトル
  • 砂・砂浴び用容器
  • キャリーケージ

ケージ

デグーを飼育するにはケージ内で十分に運動できるように高さのある専用のケージが必要です。

ケージの大きさは最低でも横幅奥行き共に40cm以上、高さ50cm以上のケージを用意しましょう。

デグーを多頭飼いする場合は40x40x50cmのケージでは少し狭いため、60x60x50cm以上のケージを用意する必要があります。資金的に余裕がある場合は80cm以上の大きなケージがオススメです。

また、専用ケージの中には「チンチラ用」や「リス用」と記載されている製品もありますが、他の動物用のケージとデグーのケージに明確な違いはないため、特に気にする必要はありません。

スパイラルパーチ

スパイラルパーチとは、簡潔に伝えると止まり木(パーチ)のことです。一般的なパーチと違いスパイラルパーチは、デグーが移動しやすいように“グネグネと曲がりくねった形状”になっています。

スパイラルパーチは種類(製品)によって大きさや形状に大きな違いがあるため、デグーの飼育に使用するケージに合ったサイズのスパイラルパーチを選びましょう。

巣箱

デグーには暗い巣の中で眠る習性があるため、安心して熟睡できるように巣箱を用意しましょう。

巣箱には木製の一般的な物からハンモックのように空中に設置する物まで、沢山の種類がありますが、デグーが巣箱として使えるサイズであるならば見た目は好きな物を選んで問題ありません。

回し車

デグーは運動量が多い動物であるため、運動不足を予防するためにも回し車が必要になります。

回し車のデザインや形に特に拘りがない場合は、デグーの飼育に多く使用されている「メタルサイレント25」や「メタルサイレント32」がオススメです。

齧り木

デグーは生涯にわたって前歯が伸び続けるため、齧り木を使い前歯を適度に削る必要があります。

ニッパーを使い定期的にデグーの前歯をカット出来るのならば齧り木は必要ありませんが、デグーの前歯には神経が通っているため、動物の歯を切ることに慣れていない方にはオススメできません。

外で拾ってきた木を齧り木と使用することはやめてください。樹種によってはデグーに悪影響を与えることもありますし、雑菌が大量に付着しているため大変危険です。

ペットヒーター

デグーは寒さに弱い生き物であるため、気温が大きく低下する冬場はヒーターが必要になります。

ヒーターには、エアコンのように空間を温める「保温電球」やデグーを直接温める「パネルヒーター」等、複数の種類があるため、デグーを飼育している環境によって使い分けましょう。

温度・室温管理

デグーが快適な温度
  • 約20-25℃

デグーは極端な暑さと寒さ両方に弱いため、室温が30℃を超えるような環境では「夏眠」してしまいますし、室温が10℃を下回るような環境では「冬眠」してしまいます。

デグーが夏眠や冬眠している状態、いわゆる仮死状態になってしまうとそのまま死亡してしまう可能性が非常に高いため、季節によってはエアコンやヒーター等を使い快適な室温を保ちましょう。

定期的に砂浴びさせる

デグーには砂を使って砂浴びを行う習性があるため、定期的に砂浴びをさせる時間を作りましょう。

砂浴びには“体に付着した汚れを落とし清潔を保つ効果”がありますが、その他にも砂浴びをすることでストレスを発散しリラックスする効果もあります。

砂浴びをさせる頻度は1週間に1回を目安にしてください(毎日行っても問題はありません)。

尾切れ・尾抜け

デグーを飼育する際に最も気を付けなければいけないことは「尾切れ」と「尾抜け」です。

尾切れは尻尾が切れてしまった状態をいい、尾抜けは尻尾の毛皮が抜けた(取れた)状態をいいます。

デグーの尻尾は繊細であり、わかりやすく例えるのならばトカゲの尻尾のように切れやすい構造になっているため、尻尾を踏んづけてしまったり掴んだりしてしまわないように注意しましょう。

尻尾が切れた(抜けた)場合

尾切れ(尾抜け)の状態が軽度の場合は二週間程で自然治癒するため特に心配はありませんが、重度の場合は“出血が中々止まらなかったり感染症のリスクが高い”ため、動物病院へ連れていきましょう。

また、尾切れ(尾抜け)の状態が軽度であっても感染症のリスクは少なからずあるため、必ずいつもとは違う清潔なケージに移して様子を見ましょう(心配な場合は動物病院への相談がオススメです)。

デグー飼育【まとめ】

全長20-30cm
寿命5-10年
値段5,000-50,000円
人気度★★★★★
飼育難易度★★★★★

デグーは頭が良くコミュニケーション能力が高いため、その他の小型哺乳類と比べると人間に懐きやすく、犬や猫と同じような感覚で触れ合って遊ぶこともできます。

デグーの飼育は少し難しそうに思えますが、夏場と冬場の室温をキチンと管理することができれば簡単に飼育することができるので、興味のある方は是非飼育にチャレンジしてみてくださいね。

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