小さな体と黄緑色の体色が特徴的なアマガエルは日本を含め、世界各地に幅広く生息しています。
アマガエルの種類は全てを合わせると650品種以上存在するとされており、日本にも「ニホンアマガエル」という小型のアマガエルが湿地や森林に生息しています。
この記事では、アマガエルの寿命や種類等、アマガエルの飼育に関する情報をご紹介します。
アマガエルってどんな生き物?
アマガエルの大きさ |
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3-8cm |
特徴
アマガエルは周囲の環境に合わせて体色を自在に変化(擬態)させることができます。こういった変化を“保護色”といい、時には木の葉やコンクリートに擬態して天敵から身を隠すこともあります。
また、アマガエルは病気から体を守るために皮膚から粘膜を分泌する性質があります。この粘膜には毒が含まれているため、アマガエルの粘膜が目に入ってしまうと失明する可能性もあります。
アマガエルの寿命
アマガエルの寿命 |
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5-10年 |
アマガエルはカエルの中でも体が小さい部類に入りますが、平均寿命は5年以上とかなり長いです。中には10年以上生きた個体も確認されており、中には15年近く生きた個体も確認されています。
しかし、アマガエルの寿命が5年以上なのは人間が管理した環境で飼育した場合に限られます。自然環境にはアマガエルの天敵となる動物が非常に多いため、野生個体の寿命は約1-3年程になります。
アマガエルの値段
アマガエルの値段 |
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300-80,000円 |
アマガエルの値段は種類によって大きな差があります。日本で最も流通している「ニホンアマガエル」は300-500円程で購入することが出来ますが、珍しい海外産のアマガエルは非常に高価です。
アマガエルの種類
アカメアマガエル
- 赤色の眼球と黄緑色の体色
- 肢の裏側から体の側面にかけて入る青色
アカメアマガエルはその名の通り真っ赤な眼球(赤目)と黄色(橙色)の吸盤が特徴的です。
アカメアマガエルはカラフルで毒を持ってそうな危険な体色をしていますが、特別強力な毒を持っている訳ではありません(一般的なアマガエルが持つ毒と大差は無い)。
イエアメガエル
- 滑らかな質感の皮膚
- 重量感のある大きな体系
イエアメガエルは他の種類のアマガエルとは異なる質感の皮膚が特徴的です。
若いイエアメガエルは他のカエルと同じようにピンと張った皮膚を持っていますが、成長する(歳を取る)に伴って重量感が増していき、眼球周りと体側面の皮膚が徐々に垂れ下がっていきます。
別名「ホワイトアマガエル」ともいいます。
ジュウジメドクアマガエル
- 十字模様の眼球
- 水色の体色と黒色の縞模様
ジュウジメドクアマガエルはファンタジーの世界に出てくるような十字模様の眼球を持っており、外敵に襲われると皮膚から毒を含んだ乳白色の粘液を分泌する習性があります。
本種の毒性はドクアマガエルの中でも弱い部類に入るため、粘液に触れても特別大きな症状を引き起こすことはありませんが、人間の粘膜に入るとかなり危険なため取り扱いには注意が必要です。
別名「アマゾンミルキーフロッグ」ともいいます。
ソバージュネコメガエル
- 猫のような眼球
- 麻薬よりも強力な効果の分泌液
ソバージュネコメガエルはその名の通り猫のような瞳孔をした眼球が特徴的ですが、何よりも注目を集めているのはソバージュネコメガエルが体から分泌する「特殊な油脂(ワックス)」です。
この油脂にはガン治療等の痛み止めに使われるモルヒネの約40倍の鎮静効果があるとされており、人間を含む動物が摂取すると幻覚や頻脈、嘔吐等の症状(副作用)を引き起こすことがあります。
ニホンアマガエル
- 緑色の体色と白色のお腹
- 鼻先から耳にかけて入る黒いライン
ニホンアマガエルは名前の通り日本固有のアマガエルです。と言いたいところですが、ニホンアマガエルの主な生息地は日本や朝鮮半島、中国東部と日本以外の地域にも幅広く生息しています。
ニホンアマガエルは日本にも生息しているため、手に入れやすく丈夫で飼いやすいということからイエアメガエルと同様に「アマガエルの入門種」として特に人気がある品種です。
アマガエルの飼い方と注意点
- 水槽
- ライト
- ソイル(底砂)
- ヒーター
- クーラー
- カルキ抜き
エサは何を与える?
アマガエルに与えるエサは「コオロギ」や「ミルワーム」等の生きた昆虫類がオススメです。
各種メーカーからカエル用の人工飼料も販売されていますが、アマガエルは自分より体が小さな動いている生物をエサと認識するため、人工飼料を受け付けない(食べてくれない)個体も多いです。
温度・湿度管理
- 約20-25℃
- 約70%前後
アマガエルに適した温度は種類によって若干異なりますが、多くのアマガエルは約20-25℃前後が適温であるため、気温が極端に変化する季節は冷暖房器具を使用して室温を適切に保ちましょう。
また、湿度の高い地域に生息しているアマガエルは高湿度な環境を好みます。理想的な湿度は約70%であるため、常に湿度を図りながら霧吹きを使って適切な湿度となるように調節してください。
冬眠について
アマガエルは気温が極端に低下すると土の中で冬眠をする習性があるため、冬場は冬眠させるといった飼育方法もありますが、冬眠は体力を多く消耗する危険性の高い行為です。
冬眠を確実に成功させるためには湿度や室温をコントロールする必要があります。知識が無い状態で冬眠させてしまうと冬眠から一生目覚めることなく永眠してしまう可能性も非常に高いのです。
そのため、アマガエルを飼育に慣れていない方は絶対に冬眠させないように注意してください。
アマガエル飼育【まとめ】
温度や湿度を管理する必要のあるアマガエルの飼育は難しいのではないかというイメージを持っている方もいるかもしれませんが、実際に飼育用品を揃えて飼育してみると意外に簡単です。
それでも心配な方は「ニホンアマガエル」の飼育をオススメします。ニホンアマガエルは日本に生息しており日本の環境にマッチしているため、初心者の方にも簡単に飼育することが出来ますよ。