ミナミヌマエビの飼い方|値段・寿命・混泳・飼育に必要な飼育用品は?

エサを忙しく口に運んで“ツマツマ”としている姿がとても可愛いと話題のミナミヌマエビは「水槽の掃除屋」として絶大な人気を誇っています。

この記事では、ミナミヌマエビの飼い方|値段・寿命・混泳・飼育に必要な飼育用品から水槽の立ち上げ方まで、ミナミヌマエビに関する情報をご紹介します。

ミナミヌマエビってどんなエビ?

ミナミヌマエビの大きさ
1-3cm

特徴

ミナミヌマエビの雄(オス)は半透明の体色をした個体が多い傾向にあり、ミナミヌマエビの雌(メス)は茶色や緑黒色の体色をした個体が多い傾向にあります。

ミナミヌマエビは性別や個体によって体色や模様が異なっており、青色、黄色、赤色の体色をした「カラーミナミヌマエビ」という種類も存在します。

食性

ミナミヌマエビは雑食性であり「コケ」や「魚の死骸」など何でも食べることができますが、生きた小魚などの生体を襲ったり共食いをするようなことはありません。

ミナミヌマエビは主にコケを主食としているため、水槽や水草に付着したコケを除去するために「水槽の掃除屋」として飼育している人も多く人気があります。

生息地

ミナミヌマエビは、日本、朝鮮半島、台湾、中国と幅広い地域に生息しています。

ミナミヌマエビの寿命は?

ミナミヌマエビの寿命
1-2年

ミナミヌマエビの寿命は約1-2年です。

ミナミヌマエビは約1年前後で寿命を迎えてしまう個体が多い傾向にありますが、中には極稀に3年生きることができる長寿な個体も存在します。

ミナミヌマエビは短い寿命を補うために強力な繁殖能力を備えており、オスとメスが同じ水槽にいるとネズミ講に繁殖していくため、間引きをする必要が出てくる場合もあります。

ミナミヌマエビの値段は?

ミナミヌマエビの値段
10-50円

ミナミヌマエビの値段は約10-50円で購入することができます。

ミナミヌマエビは繁殖力がとても強く、誰でも簡単に繁殖が可能なため格安で販売されていますが、カラーミナミヌマエビ(青色、黄色、赤色)は値段が若干高くなる傾向にあります。

ミナミヌマエビの飼い方と注意点は?


ミナミヌマエビの飼育に必要な道具(飼育用品)

  • 水槽
  • フィルター(濾過器)
  • ライト
  • ヒーター(必要に応じて)
  • クーラー(必要に応じて)
  • カルキ抜き
  • 餌(エサ)

飼育に必要な水槽の大きさ

ミナミヌマエビを飼育するには最低でも30cm規格水槽が必要になります。

ミナミヌマエビの飼育に使用するオススメの水槽サイズは60cm規格水槽です。60cm規格水槽はコスパに優れており、入れることができる水量は約64ℓと30cm規格水槽の約5倍の水量になります。

ミナミヌマエビは30cm以下の水槽でも飼育することは可能ですが、30cm以下の水槽は水量が極端に低下するため、水温や水質を一定に保つことが難しくなります。

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フィルター(濾過器)

ミナミヌマエビにエサを与えすぎない限りは飼育水を大きく汚染してしまう心配はありません。

そのため、濾過能力が低い「底面式フィルター」や「投げ込み式フィルター」等のサブフィルターのみでも十分ですが、他の魚と混泳を考えている場合は「上部式フィルター」がオススメです。

また、水草水槽でミナミヌマエビを飼育する場合は、二酸化炭素を取り込みやすく水草の育成に最も適している「外部式フィルター」を使用しましょう。

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水温・水質管理

ミナミヌマエビに適した水質

  • 水温 20-26℃
  • PH 6.5-7.0

水質はミナミヌマエビに適した水温20-26℃、PH6.5-7.0(弱酸性-中性)に保ちましょう。

ミナミヌマエビが生存することができる水温は約5-28℃と幅広い水温に順応することができますが、30℃を超えるような高水温には適応することができません。

特に夏場は水温が上がりやすいので水槽を涼しい位置に設置したり、クーラーを使用して高水温にならないように対策を取りましょう。

また、水槽のサイズ(水量)が小さければ小さいほど水温が変化しやすくなっているため、初めてミナミヌマエビを飼育する場合は水温の管理が楽な大きめの水槽を使用するようにしてください。

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エサは何をあげる?

ミナミヌマエビには「メダカの人工飼料」や「野菜(キュウリや小松菜)」を主食に与えましょう。

ミナミヌマエビを他の魚の食べ残しやコケを除去するために飼育している場合は、上記のようなエサを別途で与える必要はありませんが、ミナミヌマエビの個体数が増えすぎてしまうと食べ残しやコケのみでは十分な食事量を取る事ができずに餓死してしまう個体が一定数出てしまいます。

そのため、水槽の掃除屋としてミナミヌマエビを飼育している場合はミナミヌマエビが繁殖しすぎないように注意しなければいけません(繁殖しすぎると別途にエサを与える必要があるため)。

また、ミナミヌマエビに野菜を与える場合は必ず無農薬の野菜を与えるようにしてください。

混泳はできる?

ミナミヌマエビが混泳魚に攻撃することは簡単に混泳させることができますが「ディスカス」や「エンゼルフィッシュ」等のシクリッド系はミナミヌマエビを捕食するので混泳は避けましょう。

グッピー」や「ネオンテトラ」などの小型魚とは混泳させることが可能ですが、これらの小型魚はミナミヌマエビの稚エビをエサと認識してしまい捕食してしまいます。

しかし、ミナミヌマエビと小型魚を混泳させることによって小型魚がミナミヌマエビの稚エビを間引き(捕食)してくれるため、ミナミヌマエビが異常に繁殖してしまうことを防止できます。

ミナミヌマエビ水槽の立ち上げ方は?

1. 水槽・フィルター・ヒーターを設置する。

飼育に必要な飼育用品(水槽・フィルター・ヒーター)を設置しましょう。

レイアウト(底砂・水草・流木)がある場合はこのタイミングで導入してください。

2. 水槽にカルキを抜いた水を入れる。

水槽にカルキ抜きを使用した水を入れましょう(海水で飼育する場合は海水の素を使用)。

市販のバクテリア材を使用する場合はこのタイミングで使用してください。

3. 飼育水を循環させて水質を安定させる。

フィルターの電源を付け、生体を入れずに水を2-3日循環させましょう。

既に生体を購入してしまっている場合は次のステップ(生体導入)へ進みましょう。

4. ミナミヌマエビを水槽へ導入する。

水質が安定したらミナミヌマエビを水槽に導入しましょう。

水槽へ導入する時は必ず水合わせを行うようにしてください。

etc. 水質が安定するには約1ヵ月かかる。

生体を水槽に導入する前に数日水を循環させることによって水質が安定しますが、たった数日では水槽内に発生する有害物質を分解するバクテリアが繁殖していません。

水槽を立ち上げてからバクテリアが十分に繁殖するには約1ヵ月かかります。

バクテリアが繁殖し水質が安定するまでは水質が変化・悪化しやすくなっていますので、飼育する個体数を増やしすぎたりエサの食べ残しがでないように注意してください。

ミナミヌマエビ飼育【まとめ】

全長1-3cm
寿命1-2年/最長3年~
水温/PH20-26℃/6.5-7.0
遊泳層下層
飼育難易度★★★★★
繁殖難易度★★★★
混泳難易度★★★★
最低水槽サイズ30cm規格水槽
推奨水槽サイズ60cm規格水槽

ミナミヌマエビの飼育は水槽に導入する(水質に馴染む)までが一番の山場であり、一度水槽の水質に適応することができれば繁殖能力が高いミナミヌマエビは爆発的に繁殖していきます。

しかし、ミナミヌマエビの稚エビを間引き(捕食)してくれる混泳魚がいない場合はミナミヌマエビの繁殖を止める手段がないため、ショップへ引き取ってもらったり新しい水槽を追加で設置するなどの対応を取らなければいけなくなってしまいます。

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