日本の固有種である「メダカ」は年配者を中心にとても人気が高く、品種改良が盛んにおこなわれていて、その種類は450種類以上とされています。
この記事では、メダカの性別の見分け方から繁殖方法までご紹介します。
メダカの飼育に必要な物
水槽の大きさ
メダカに必要な水槽の大きさは、メダカ1匹につき最低でも1リットルの水量が必要です。
水槽の大きさ、水量の多さは水温と水質の安定に繋がるので用意する水槽は大きければ大きい方がいいでしょう。水槽でなくてもプラスチックケースや、発泡スチロールなどで飼育することができます。
カルキ抜き
水道水にはメダカにとって有害な成分が含まれてるのでこれらの成分を除去する際に必要になります。
餌
メダカのはプランクトンやミジンコ等の微生物を好んで食べますが、栄養が整っている人工飼料が一般的です。
水草
水草はメダカにとって産卵場所や休憩場所になります。
他にも水を浄化してくれる作用や、屋外で飼育する場合は太陽光による水温の上昇も防いでくれますが水草の入れすぎには注意が必要です。
水草を入れすぎると水中に二酸化炭素が増えすぎてしまいメダカが酸欠になってしまうこともあります。
底砂
底砂は鑑賞の為だけではなく、バクテリアの住処にもなります。
底砂の選び方は、なるべく角がない丸い物を利用するようにしてください。
角がある砂はメダカを傷つけてしまうことがあるためです。
メダカ専用の物も販売されているのでそちらを利用することをオススメします。
エアレーションとフィルター
エアレーションやフィルターなしでもメダカを飼育することはできますが、エアレーションやフィルターがない場合は酸欠がおこりやすくなりますし、水質の悪化にも繋がります。
エアレーションにも注意が必要で水流が早いとメダカが疲れてしまうため、エアレーションを付ける場合は弱めに設定することを心がけましょう。
飼育する際に注意すること
水槽の設置場所
メダカにとって重要な物は何だと思いますか?
それは「太陽」です。
メダカ太陽光には殺菌効果がありメダカが病気になりにくくなったり、繁殖を目的とした場合は日照時間が大きくかかわってきます。
太陽光にもデメリットがあり、それは苔が発生しやすいとことがあげられます。
プラケースや発泡スチロールでの上から鑑賞するタイプで飼育の場合は苔が発生しても特に問題は起きないですが、水槽での横からの鑑賞を目的とする場合は太陽光が当たる位置に設置することはオススメできません。
餌の与えすぎ
餌の与えすぎは水質の悪化につながり、水質の悪化は病気につながります。
メダカは水温が高いほど活発に活動しますので水温が高い夏場などは1日2回程与え、水温が低い時期は1日1回与えましょう。
餌の与える量は2-3分以内に食べきれる量が理想です。
冬場は水温が低すぎてメダカは冬眠してしまうので餌は与える必要ありません。(ヒーターなどで冬眠させないことも可能)
水替え
餌の食べ残しや排泄物が原因で水質が悪化してしまいます。
水質の悪化を防ぐために週に1度水替えを行いましょう。
水を変える量は水槽の3分の1-4分の1程がオススメです。
メダカの♂と♀の見分け方
メダカの性別の見分け方は背ビレと尻ビレを見ることで簡単にわかります。
オスの特徴
- 背ビレに切れ込みが入っている
- メスに比べて尻ビレが長い
メスの特徴
- 背ビレに切れ込みが入ってない
- オスに比べて尻ビレが短い
メダカの繁殖の条件
メダカの繁殖には2つの条件があります。
- 水温 18度以上
- 日照時間 12時間以上
この2つの条件が満たされるとメダカは繁殖期に入ります。
自然下では春-秋(4月-10月)にあたります。
冬には繁殖できないの?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、冬にも繁殖させることは可能です。
室内で水温と日照時間を管理してあげればいいんです。
水温はヒーターで管理し、日照時間は照明で管理すれば冬でも繁殖させることができます。
オスとメスの比率
オスよりもメスの数が多い方が繁殖に適しています。
オスとメスの1匹ずつでも繁殖させることは可能ですがメダカは相性が悪い相手とは交配しません。
以上の理由からできるだけメダカの数は多い方が好ましいです。
メダカの繁殖方法
メダカを繁殖させるには先ほど話した繁殖の条件、
- 水温18℃以上
- 日照時間12時間以上
上記の条件下でオスとメス合わせて10匹以上で飼育しましょう。
しばらくするとメダカは求愛行動をとるようになります。
求愛行動-交尾
メダカの求愛行動は早朝にオスが卵を持ったメスに対して行われます。
オスがメスのを後ろから追いかけて円を描くようにメスにアピールします。
メスがオスを受け入れるとオスがメスに寄り添って泳ぎ、背ビレと尻ビレでメスを抱き寄せて交尾が始まります。
産卵-孵化
交尾を済ませたメスは水草などに卵を産み付けます。
このままでは親メダカや他のメダカに卵を食べられてしまうため、これらを回収して隔離水槽で孵化を目指します。
メダカの卵が孵化するには250℃日と言われています。
250℃日とは、25℃の水温で10日程で孵化するということです。
水温が20℃の場合は12.5日程で孵化します。(250℃なら1日)
つまりは水温によって孵化に必要な日にちが変わってくるということです。
水温は高すぎても低すぎても卵に悪影響を与えてしまうため、20-25℃が好ましいです。
毎日卵を観察していると水カビが生えた卵がいくつか発生します。
この卵は無精卵の生きていない卵なのですぐに除去してください。
このまま放置していると健康な卵にまで水カビが移り死んでしまいます。
※初めての交尾、産卵の個体ほど無精卵の確率があがると言われています。
稚魚に餌を与える
卵が孵化したら水温は23℃前後を保ち、1日様子を見ましょう。
孵化後2日程経ったら餌を与えます。
餌は親メダカに与えていたものを与えますが、稚魚メダカには餌が大きすぎて食べれないのでスリ鉢など細かく砕いて与えてください。
餌は1日2回以上、少しずつ与えて食べ残しがでないようにしてください。(量は少なく、回数多くが理想です)
親メダカと同居
親メダカと一緒の水槽にいれるのは、1cm程に成長したら可能です。
親メダカの口に入るサイズのメダカは食べられてしまうので注意してください。
虐められる個体がでてしまったらその個体を元の水槽に戻してあげて成長を待ちましょう。
終わりに
メダカは小さい生き物ですが意外に丈夫な生き物なので始めての飼育する初心者の方にも簡単に飼育することができます。
自宅で繁殖させたメダカの中から新種のメダカが生まれてくることも十分あり得ますので、メダカを飼育する際は繁殖にもチャレンジしてみてはいかかでしょうか。