アベニーパファーはミドリフグのように大型に成長することもなく、体も丈夫で幅広い水質に順応することができるため、淡水フグの入門種としても非常に人気があります。
この記事では、アベニーパファーに関する情報をご紹介します。
アベニーパファーってどんな魚?
アベニーパファーの大きさ |
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3cm |
特徴
アベニーパファーは黄色い体色に入った黒色の斑点模様が特徴的な世界最小の淡水フグです。
また、アベニーパファーは水質に塩分が必要な「ミドリフグ」や「ハチノジフグ」とは違い完全な淡水で飼育することができるため、フグ科の中で最も多く飼育されており最も人気があります。
食性
アベニーパファーはアカムシやブラインシュリンプなどの活き餌を好んで捕食します。
アベニーパファーは特にスネール(小さな巻貝)を好んで捕食するため、水草水槽に発生しやすいスネールを駆除するスネールイーターとしても非常に人気があります。
生息地
アベニーパファーは主にインド南西部(パンバ川等)の淡水域に生息しています。
アベニーパファーの寿命は?
アベニーパファーの寿命 |
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2-3年 |
アベニーパファーの寿命は約2-3年です。
アベニーパファーは3年以内に殆どの個体が寿命を迎えて死んでしまいますが、適した環境で飼育することによって中には4年以上生きる個体も存在します。
アベニーパファーの値段は?
アベニーパファーの値段 |
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300-500円 |
アベニーパファーの値段は約300-500円で購入することができます。
アベニーパファーは淡水フグという珍しい品種ですが、何もしなくても水槽内で勝手に繁殖してしまうほど繁殖力が強いため、流通量が多く安価で販売されています。
アベニーパファーの飼い方と注意点は?
アベニーパファーの飼育に必要な道具(飼育用品)
- 水槽
- フィルター(濾過器)
- ライト
- ヒーター
- カルキ抜き
- 餌(エサ)
飼育に必要な水槽の大きさ
アベニーパファーの必要な水槽の大きさは最低30cm規格水槽が必要になります。
30cm以下の水槽でもアベニーパファーを飼育することは可能ですが、30cm以下の水槽は水量が極端少ないため水温や水質が変化しやすくなり水質の管理が難しくなりますので、可能ならば45cm規格水槽や60cm規格水槽といったワンランク大きいサイズの水槽を用意しましょう。
また、水槽に入れることができるアベニーパファーの個体数は水槽のサイズによって異なりますので、水槽に導入することができる適切な個体数は以下を確認にしてください。
水槽サイズ | 適切な個体数 |
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30cm規格水槽 | ~5匹 |
45cm規格水槽 | 8-10匹 |
60cm規格水槽 | 10-15匹 |
90cm規格水槽 | 30-50匹 |

フィルター(濾過器)
アベニーパファーは水流が苦手なため、アベニーパファーの飼育に使用するフィルターは底面式フィルターやスポンジフィルターなどの水流が発生しずらいフィルターを使用しましょう。
アベニーパファーは水を汚しにくい魚なので濾過能力の高いフィルターを用意する必要は特にありませんし、濾過能力の高いフィルターは強い水流が発生しやすい傾向にあります。
水流が強く発生している環境でアベニーパファーを長期的に飼育をしていると寿命を大きく縮めてしまうことにも繋がるため、水流が発生しないように排水溝の向きを変えたり対処しましょう。
また、30cm水槽には使用できないフィルターもあり選択肢が限られているため注意が必要です。

水温・水質管理
アベニーパファーに適した水質
- 水温 24-27℃
- PH 6.0-7.0
水質はアベニーパファーに適した水温24-27℃、PH6.0-7.0(弱酸性-中性)を保ちましょう。
淡水フグはPHが高い弱アルカリ性の水質が適している品種が多い傾向にありますが、アベニーパファーは真逆であるPHが低い弱酸性の水質が最も適しています。
アベニーパファーは幅広い水質へ順応することができるため、弱酸性の水質から徐々にPHを上げることによって弱アルカリ性の水質でも飼育することができます。

エサは何をあげる?
アベニーパファーには主食に人工飼料を与え、副食には冷凍アカムシ等の活き餌を与えましょう
人工飼料はエサの中で最も栄養バランスに優れているため、アベニーパファーは主食に人工飼料を与えて飼育するのが理想的ですが、アベニーパファーは人工飼料を餌付けすることが非常に難しく個体によっては人工飼料を一切受け付けない個体も存在します。
そのため、人工飼料を食べない個体には冷凍アカムシ等の活き餌を主食に与えるしかありません。
エサを与える頻度と量
エサを与える頻度は1日2回、2-3分で食べきれる量を与えてください。エサを与えすぎると消化不良を起こしたり、水質の悪化に繋がりますのでエサの与えすぎないようにしましょう。
混泳はできる?
アベニーパファーは他種のヒレを齧ってしまうため、基本的には混泳させることできません。
ネオンテトラやグッピー等の小型魚と混泳させてしまうとアベニーパファーが混泳魚のヒレを齧ってしまい傷がついてしまいますし、場合によっては尾ぐされ病を発症してしまう場合もあります。
同種同士の混泳は他種の魚との混泳と比較すると成功しやすい傾向にあるため、アベニーパファーを混泳させたい場合はアベニーパファー同士を混泳させるようにしましょう。
混泳魚・相性表
混泳魚 | 混泳相性 |
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グッピー | ★★★★★ |
グラミー | ★★★★★ |
ネオンテトラ | ★★★★★ |
コリドラス | ★★★★★ |
プレコ | ★★★★★ |
ミナミヌマエビ | ★★★★★ |
混泳が失敗した時のために
熱帯魚の混泳は100%成功するといった事はありません。温厚で攻撃性の無い個体同士を混泳させた場合でも、その中で強弱が生まれてしまい喧嘩やいじめが発生してしまう可能性があります。
そのため、混泳が上手くいかなかった時に隔離用の水槽やセパレートを用意しておきましょう。
アベニーパファー飼育【まとめ】
全長 | 3cm |
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寿命 | 2-3年 |
水温/PH | 24-27℃/6.5-7.5 |
遊泳層 | 中層 |
飼育難易度 | ★★★★★ |
繁殖難易度 | ★★★★★ |
混泳難易度 | ★★★★★ |
推奨水槽サイズ | 30cm規格水槽 |
アベニーパファーは淡水フグの中でも特に飼育が簡単な品種であり、熱帯魚を初めて飼育する初心者の方でも簡単に飼育することができることから淡水フグの入門種としても知られています。
しかし、アベニーパファーは混泳をさせることが非常に難しくトラブルが発生しやすいため、ネオンテトラやコリドラスなどの他種の熱帯魚と一緒に飼育しないようにしてくださいね。