チョウザメは高級食材であるキャビアを産卵することから、アクアリウムとして飼育されることよりも食用として多く流通しており知名度が高い魚です。
この記事では、チョウザメに関する情報をご紹介します。
チョウザメってどんな魚?
チョウザメの大きさ |
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50-800cm |
特徴
チョウザメは、ヘラ状に長く伸びている口先(吻)と口ヒゲが特徴的です。
チョウザメは、特徴がサメと似ており鱗の形が蝶々のような形をしていることから「チョウザメ」という名前が付けられましたが、チョウザメはサメの仲間ではありません。
全長
世界最小のチョウザメである「コチョウザメ」は約100cmで成長が止まりますが、世界最大のチョウザメである「オオチョウザメ」は最大800cm以上に成長する個体も存在します。
しかし、飼育下では自然下のようにチョウザメが大型に成長することは殆どありません。
古代魚
チョウザメは「シーラカンス」や「ポリプテルス」等と同じ古代魚の一種です。
古代魚(こだいぎょ)とは、古生代や中生代の化石として知られ、絶滅せずに現在まで生き残ってきた魚類の総称である。いわゆる「生きている化石」に含まれる。
引用:Wikipedia
チョウザメの寿命は?
チョウザメの寿命 |
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20-100年 |
チョウザメの寿命は約20-100年です。
比較的寿命が短い小型のチョウザメであっても寿命は20年以上と非常に長く、特に大型に成長するチョウザメの中には、100年以上の寿命がある個体も存在します。
野生のチョウザメは非常に長い寿命を持っていますが、飼育下のチョウザメは寿命が短くなる傾向にあります。飼育下のチョウザメの寿命が短い原因としては、チョウザメを飼育する際に用意できる環境が狭いことが考えられます。
チョウザメの値段は?
チョウザメの値段 |
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2500-15,000円 |
チョウザメの値段は約2500-15,000円で購入することができます。
チョウザメは種類によって値段が変わります。一般的に多く飼育されている「コチョウザメ」の値段は平均5000円以下と比較的安価で購入することが可能ですが、流通量の少ないチョウザメ(オオチョウザメ等)は値段が高くなる傾向にあります。
チョウザメの飼い方と注意点は?
チョウザメの飼育に必要な道具(飼育用品)
- 水槽
- フィルター(濾過器)
- ライト
- ヒーター
- クーラー
- カルキ抜き
- 餌(エサ)
飼育に必要な水槽の大きさ
チョウザメの飼育に必要な水槽の大きさはチョウザメの最小種である「コチョウザメ」であっても最低180x60x60cm水槽が必要になります(推奨:180x90x60cm水槽)。
中型・大型に成長するチョウザメを飼育する場合は最低でも300x100x100cm以上の水槽が必要になります。このような超大型水槽は製作費用も設置費用も非常に高額になりますので、池を自作したりコンテナ水槽で飼育するという選択肢もあります。
フィルター(濾過器)
チョウザメを単独飼育する場合は「上部式フィルター」のみでも十分ですが、複数飼育や混泳を考えている場合は上部式フィルターのみでは濾過不足になってしまう可能性が高いです。
そのため、複数飼育や混泳を考えている場合はサブフィルターを追加したり濾過能力が高い「外部式フィルター」や「オーバーフロー式」を使用する必要があります。
水温・水質管理
チョウザメに適した水質
- 水温 17-23℃
- PH 6.5-7.5
水質はチョウザメに適した水温17-23℃、PH6.5-7.5を保ちましょう。
チョウザメは徐々に慣らすことで水温10-28℃と幅広い水質に順応することができますが、低水温は活性を落ちてしまい活動しなくなってしますし高水温はチョウザメには適しません。
そのため、クーラーとヒーターを使い水温を20℃前後を維持してください。特に夏場は水温が上昇しやすいので部屋ごとエアコンで室温を管理してあげるといいでしょう。
また、チョウザメは淡水域・汽水域・海水域と種類によって生息する地域に違いがあります。汽水・海水域に生息するチョウザメを飼育する場合は人工海水を使う必要があります。
エサは何をあげる?
チョウザメには「ひかりクレストキャット」などの沈下性の人工飼料をメインに与え、副食には「金魚」や「ミルワーム」などの生き餌を与えましょう。
チョウザメの中には人工飼料を一切受け付けないような個体も存在しますので、人工飼料をどうしても食べてくれない個体には「金魚」や「ミルワーム」などの生き餌や「冷凍アカムシ」を与える必要があります。
しかし、生き餌のみを与え続けていると人工飼料に餌付けることが更に難しくなってしまいますので、あくまでも一時的な応急処置として与えるようにしましょう。
エサを与える頻度は?
チョウザメにエサを与える頻度は1日1-2回、4-5分で食べきれる量を与えましょう。
チョウザメはエサを食べるのが非常に下手なので様子を見ながら少量ずつ与えてください。
混泳はできる?
チョウザメは温厚な個体が多く、サメのように他の魚を襲って捕食することはありません。
そのため、以下の条件を満たしていれば比較的簡単に混泳させることが可能になります。
- 口に入らないサイズ
- 泳層が被らない
混泳魚・相性表
【混泳魚】 | 混泳難易度 |
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アロワナ | ★★★ |
オスカー | ★★★ |
スネークヘッド | ★★★ |
ダトニオ | ★★★ |
淡水エイ | ★★★ |
プレコ | ★★★ |
ポリプテルス | ★★★ |
混泳が失敗した時のために
熱帯魚の混泳は100%成功するといった事はありません。温厚で攻撃性の無い個体同士を混泳させた場合でも、その中で強弱が生まれてしまい喧嘩やいじめが発生してしまう可能性があります。
そのため、混泳が上手くいかなかった時に隔離用の水槽やセパレートを用意しておきましょう。
チョウザメ飼育【まとめ】
全長 | 50-800cm |
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寿命 | 20-100年 |
水温/PH | 17-23℃/6.5-7.5 |
遊泳層 | 下層 |
飼育難易度 | ★★★★★ |
繁殖難易度 | ★★★★★ |
混泳難易度 | ★★★★★ |
最低水槽サイズ | 180x60x90cm水槽 |
推奨水槽サイズ | 180x90x60cm水槽 |
比較的体が小さいチョウザメである「コチョウザメ」でも最大1m以上に成長するのため、飼育には必要な水槽は最低でも180cm以上の大型水槽が必要になり、他の熱帯魚と違い莫大な費用が掛かりますので覚悟がある方のみ飼育にチャレンジしてくださいね。