地球に生きる動物は一般的に身体が大きな品種ほど長生きする傾向にありますが、オウムは完全な例外であり、特別大きな身体ではないのにも関わらず非常に長い寿命を持っています。
オウムの中には100年近く生きたとされる個体も確認されていますが、何故オウムだけが他の鳥類よりも長い寿命を持つことできるのか疑問に思っている方も多いと思います。
この記事では、オウムの最長寿命やオウムの寿命が長い理由について解説していきます。
オウムの最長寿命は?
オウムの中には100年以上生きたという話もありますが、オウムの最長寿命として正式にギネス記録に登録されているのは、クルマサカオウムのクッキーが記録した「83歳(1933年生まれ)」です。
クルマサカオウムの平均寿命は約40-60年であるため、クッキーの83歳という記録はクルマサカオウムという品種から見ても非常に長生きだったと言えるでしょう。
オウムの寿命が長い理由
結論から申し上げますと、オウムの寿命が長い理由については未だ解明されていません。
しかし、哺乳類と鳥類の寿命が共通ならば「心臓の鼓動」がオウムの長寿に関係しています。
動物は心臓が機能しなくなった時に寿命を迎える
「本川達雄 ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学」という本の情報では、ネズミとゾウは身体の大きさが極端に異なるが、どちらも一生の間に心臓を約15億回を鼓動させるとされています。
“約15億回鼓動すると心臓が限界となり寿命を迎えてしまう”ということは、心臓の鼓動が早い動物ほど寿命が短くなり、心臓の鼓動が遅い動物ほど寿命が長くなるということです。
そして、心臓の鼓動の速さ(心拍数)は身体の大きさに比例しています。身体の小さな動物は血液の循環が早いため心拍数が高く、身体の大きな動物は血液の循環が遅いため心拍数が低いのです。
オウムの寿命が長い理由は呼吸である可能性
先ほど説明した“心臓の鼓動が遅い(身体が大きな)動物ほど寿命が長い”という仮説を立てるならば、身体が特別大きな訳ではないオウムが人間と同等の寿命を持っているのは少し奇妙な話です。
しかし、心臓の鼓動を遅くすることが出来れば寿命を長くすることも可能であるとも言えます。
これは私自身の考えであり科学的根拠は一切ありませんが、「オウムは本能的に心拍数を低く保つために独自の呼吸方法を行っている」と考えると少し納得がいく話になるのではないでしょうか。