「チンチラはヒーターがあれば飼育できる」というようなな無責任な発言をするペットショップの店員さんもいるようですが、チンチラはエアコン等の冷暖房設備が無いと絶対に飼育は不可能です。
チンチラは他種の動物よりも温度や湿度に敏感なため、夏場はエアコンが無いと確実に熱中症を発症してしまいますし、冬場もエアコンを使い加温してあげないと凍死してしまう可能性もあります。
この記事では、チンチラに適切な温度(湿度)と温湿度管理が必要な理由について解説していきます。
チンチラの飼育に適切な温度
チンチラが快適に過ごせる適温は約18~21℃前後です。室温が25℃以下である場合は特に問題はありませんが、室温が27℃以上になってしまうとチンチラが体調を崩してしまう可能性が高いです。
軽い症状の場合は「食欲低下」や「元気が無くなる」等で済みますが、チンチラの体調不良に気づかずに放置してしまうと「脱水症」や「熱中症」等の重い症状を引き起こしてしまう場合もあります。
チンチラは暑さと寒さの両方に弱い
チンチラは暑さと寒さの両方に弱いため、室温が5℃を下回ると疑似冬眠状態に入ってしまいます。
「冬眠」と「疑似冬眠」は違います。冬眠は栄養を蓄えた動物が計画的に代謝を下げた結果、体温が下がるという性質を持っていますが、疑似冬眠は強制的に体温が低下している状態なのです。
体力の無いチンチラが疑似冬眠状態に入ってしまうと数時間後には凍死してしまうため、絶対に室温が5℃を下回らないように気を付けてください。最低でも室温を10℃以上に保ちましょう。
チンチラの飼育に適切な湿度
チンチラが快適に過ごせる適湿は約30~40%前後です(湿度は50%以下に調節する)。
日本の平均湿度は約60~70%、時には湿度が75%を超えることもあります。このような環境で過ごすチンチラを人間に置き換えるのならば、真夏日にエアコンを使わず車の中で過ごすようなものです。
人によっては耐えられるかもしれませんが、大半の人はこのような環境で過ごしているといつか必ず体調を崩してしまいますので、チンチラが過ごしやすい環境となるように湿度を管理しましょう。
エアコンの除湿よりも除湿器を使用する
湿度が高くない時期(冬や春)はエアコンの除湿機能のみでも十分な効果を期待できますが、梅雨になるとエアコンの除湿だけでは湿度を下げることができなくなるため、除湿器が必要になってきます。
お金に余裕がある場合はエアコンと除湿器の両方を使用して理想的な湿度40%以下に保ちましょう。
チンチラに適切な温度と湿度【まとめ】
チンチラにとって四季がある日本は住みにくい環境であるため、必ずエアコンや除湿器を使用してチンチラが住みやすい環境(温度20℃前後/湿度40%前後)に整えてあげる必要があります。
しかし、室温20℃前後という環境は人間が少し肌寒いと感じる温度です。人によっては体調を崩してしまうことも考えられますので、チンチラ専用の部屋を作り飼育することをオススメします。