皆さんは尻尾の形状が少し変わった野良猫を見かけたことはありませんか?
尻尾が短い猫をみると事故や喧嘩が原因で尻尾が変形してしまったのかと心配になりますが、事故や怪我原因で尻尾が変形してしまった訳ではなく、生まれつき持っている尻尾なのです。
この記事では、猫の尻尾の形状がどのように決定されるのかについてご紹介します。
尻尾が短い猫がいるのは何故?
猫の尻尾の長さは遺伝子によって決定されるため、尻尾の短い猫は喧嘩や事故で尻尾を失ってしまった訳ではなく、多くは親猫から遺伝が要因となっています。
猫の遺伝子には「優性遺伝子(短い尻尾)」と「劣性遺伝子(長い尻尾)」が存在し、優性遺伝子は劣性遺伝子よりも生まれてくる子供に対して遺伝しやすいという法則があります。
- 猫♂(優性) x 猫♀(優性) = 尻尾の短い猫
- 猫♂(優性) x 猫♀(劣性) = 高確率で尻尾の短い猫
- 猫♂(劣性) x 猫♀(優性) = 高確率で尻尾の短い猫
- 猫♂(劣性) x 猫♀(劣性) = 尻尾の長い猫
異なる遺伝子を持った猫同士が交配すると優性遺伝子が子供に遺伝しやすいため、尻尾の長い猫と尻尾の短い猫が交配した場合は高確率で優性遺伝子を持った尻尾の短い猫が生まれてくるのです。
尻尾が折れている猫は怪我が原因?
尻尾が折れている猫は事故や病気という訳ではなく、尻尾が短い猫と同じように遺伝が原因です。
尻尾が折れている猫のことは「鍵尻尾(かぎしっぽ)」と呼ばれており、鍵尻尾を持った猫は幸運を鍵のように曲がった尻尾に引っかけて来るとの言い伝えもあることから縁起が良いとされています。
また、一口に鍵尻尾と言っても個体によって大きな差があります。鍵尻尾を持っている猫の中にはグルグルと渦巻きのように丸まっている尻尾を持っている個体も存在するみたいですね。
【まとめ】野良猫に短い尻尾の猫が多い理由は遺伝が原因
猫の尻尾の長さは親の遺伝によって決定されるため、人為的に交配が行われていない野良猫には必然的に優性遺伝子を持った猫が多く生まれてくる訳です。
尻尾の短い猫は突然変異によって生まれてきたということもあり、尻尾の長い猫よりも珍しいことから海外では「ジャパニーズボブテイル」という尻尾の短い猫も人気となっているみたいですね。