とても臭いおならをすることで有名な「スカンク」はペットとして、我々一般人にも飼うことができるのでしょうか?
この記事ではスカンクの特徴や値段、飼育するために必要な飼育用品まで、飼育する際に役に立つことをご紹介します。
スカンクの特徴
スカンクはイタチの仲間で大きさは、小型の種類だと全長20-30cm、大きな種類だと全長50cm以上に成長します。スカンクの長くてフワフワな毛色は白と黒のツートンカラーでとても魅力的です。この毛色の白と黒の模様は種類や個体により異なります。
スカンクの寿命は飼育環境により大きく変わり、自然下では平均3-5年しか生きませんが、ペットとして飼育されているスカンクは平均8-10年程生きると言われています。
また、スカンクの最大の特徴でもある強烈なオナラは、肛門からスプレー状に放出される分泌液が原因で飛距離は3-5m以上にも及びます。
この分泌液は相手を威嚇をしても効果がない場合に使うことが殆どで常に悪臭を発しているわけではありません。この悪臭は風向きなどの条件によっては2km先まで届くと言われていて、至近距離で分泌液のスプレーを受けてしまうと気絶、場合によっては死に至ることもあります。
万が一にでも皮膚に分泌液がついてしまったら、匂いがとれるまでに4ヵ月程かかり、衣服についてしまった場合は脱臭することは困難で破棄するしか道はありません。そんな恐ろしい武器をもっているスカンクですが、外見はとても可愛いのでとても人気な動物なのです。
スカンクは警戒心が強く臆病な性格をしていので人に懐きにくいですが、赤ちゃんのうちから飼育すればとても懐いてくれます。
スカンクの値段
日本市場にはあまり流通していないスカンクの値段は高く、ペットショップでは平均20-30万円程で販売されています。
また、スカンクのブリーダーさんから直接購入する場合は1-2割程安く購入することが可能です。
スカンクの飼育に必要な物
ケージ
スカンクはケージなしでもケージを使わずに、常に放し飼いでの飼育も可能なので必ずしも必要というわけではありませんが、スカンクはとても活発に動き回りますので色んなものを傷つけたり齧ってしまいます。
特に外出時など人の目から離れる時にはケージに入れておくことをオススメします。この時にできるだけ与えるストレスを少なくしてあげるために、ケージを使用する時は中型犬や大型犬用の大きめのケージが好ましいです。
トイレ
スカンクは犬や猫のようにトイレを躾けることができます。スカンク用のトイレは一般的には販売されていないので猫用のトイレと砂や、小型犬用のシート状のトイレで代用する必要があります。
餌入れ・水入れ
エサ入れは犬や猫用の物で代用し、水入れもエサ入れと同じようなもので問題ありませんが、食器に水を入れると水をこぼしてしまったり、水が傷みやすく衛生的に良くありませんので給水ボトルの使用をオススメします。
おもちゃ
スカンクに人が構ってあげられない時でも一人で遊べるように玩具も用意しましょう。玩具で遊ぶことはストレス解消や運動不足の解消にもなります。
スカンクの飼育方法
室温管理
スカンクは極端な暑さや寒さにとても弱いので室温を管理をする必要があり、スカンクが快適に過ごせる室温は15-18℃前後と言われています。
この室温は人間にとってはとても寒い環境なのでスカンク用の部屋を用意しましょう。ケージの設置場所は室温の変化が少ない、直射日光が当たらない場所に設置するようにしましょう。
日光にもメリットはあり、食事から摂取することができないビタミンDを生成することができますので、日光を完全にシャットアウトした環境での飼育は避けましょう。
餌(エサ)
スカンクは雑食性なので基本的に何でも食べますが、長生きさせるためにも食事の栄養バランスを考えて管理してあげる必要があります。
スカンクはタンパク質が豊富なミルワームやコオロギなどの昆虫類も好んで食べますが、主食はドックフードやキャットフードなどの固形フードを与え、副食は野菜や果物、昆虫類や魚類を中心に与えましょう。
また、冬場や夏場など気温の変化が激しい季節はスカンクの運動量が減る傾向があるので、運動不足から肥満になりやすいです。
食事は栄養バランスが最も大事ですが、食事の量も健康を管理する上で大事な事ですので餌の与えすぎには注意しましょう。
トイレの躾け
スカンクは犬や猫のようにトイレの躾けをすることが可能ですので、小さいうちから躾けることが大事になります。
トイレをすぐ覚えてくれる個体もいればトイレを中々覚えてくれない個体もいます。また、一度トイレを覚えても何かの拍子に忘れてしまうこともありますので根気よく躾ける必要があります。
運動不足
スカンクは夜行性の動物で運動量がとても多いため小さなケージ内でずっと飼育しているとどうしても運動不足が原因でストレスが溜まりますので部屋の中で運動させてあげる必要があります。
一番理想的なのは常に放し飼いをしておくことですが、物を壊したり傷つけてしまったりすることがあるので、家に人がいる時間は家の中で放し飼いをし、外出時はケージに戻すようにしましょう。
スカンクは犬と同じように散歩が大好きなので運動不足対策にお散歩させてあげるのがオススメです。
※リード無しでのお散歩は、スカンクが逃げたり他人のペットを傷つけてしまうこともあるので絶対にやめてください。
防臭対策
一般的にペットとして販売しているスカンクは肛門にある臭腺が除去手術によって取り除かれているので強烈な匂いがすることはありません。
ですが、スカンク特有の独特な動物臭はしますので消臭グッズを用意し、定期的にお風呂でシャンプーをする等の対策が必要です。
スカンクが大人になってから突然お風呂に入れようとすると怖がって暴れてしまうことが多いので、スカンクが子供うちからお風呂に慣らしておくといいでしょう。
診察できる動物病院が少ない
日本ではスカンクはペットとしてはまだまだマイナーな動物なので、診察を受け付けている動物病院も少ないので事前に診察可能な病院を調べておく必要があります。
また、スカンクは年に1回の狂犬病の予防注射が義務付けられています。
終わりに
ペットとしてのスカンクは野生の個体とは違い、強烈な匂いを放つ分泌液は出ないように病院で臭腺の除去手術を受けていますので安心して飼育することができます。
スカンクは、犬や猫の飼育よりも多くのお金がかかりますが、興味がある方は飼育にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。