トイプードルの飼い方|性格・寿命・値段・飼育する際の注意点は?

癖のあるフワフワな毛と見た目が可愛いトイプードルは、数ある犬種の中でも特に人気があります。トリミングサロンでもトイプードルにはカットスタイルを豊富に用意されており、その中でもぬいぐるみのような「テディベアカット」は特に人気が高いです。

この記事では、トイプードルの飼い方|性格・寿命・値段・飼育する際の注意点からトイプードルが掛かりやすい病気まで、トイプードルに関する情報をご紹介します。

トイプードルってどんな犬?

トイプードルの大きさ
25-28cm

トイプードルは室内犬として飼いやすいようにプードルを小型に品種改良した結果生まれた犬種です。プードルは大きさによって「スタンダード」「ミディアム」「ミニチュア」「トイ」の四種類に分けられており、プードル犬の中で最も小さいのがトイプードルです。

性格

トイプードルの性格

  • 賢く懐きやすい
  • 好奇心旺盛

トイプードルはとても賢い犬種であり、好奇心旺盛でヤンチャな一面を持っていますが家族以外の他人や他犬とも喧嘩することなく上手に付け合っていくことができます。

トイプードルは全犬種の中で二番目に知能の高い(頭の良い)犬とされており、高度な躾けをすることも可能です。サーカス団で芸を行い活躍しているような子も存在します。

癖のある毛

トイプードルには他の犬種には無い独特のカールした癖のある被毛を持っています。

癖のある被毛はストレートの被毛と比べて毛玉ができやすくなっているので、毛玉を飲み込んでしまわないように定期的にブラッシングでのお手入れが必要になります。

大きく垂れた耳

トイプードルの耳は大きく輪郭を隠すように垂れています。トイプードルの「大きく垂れた耳」は汚れが溜まりやすくなっており、雑菌も繁殖しやすくなっています。

そのため、トイプードルは「外耳炎」などの耳に関する病気を発症しやすいので、耳の中に汚れを溜まらないように定期的に耳を掃除して清潔に保ってあげる必要があります。

トイプードルの寿命は?

トイプードルの寿命
12-16年

トイプードルの寿命は約12-16年です。

トイプードルの寿命は飼育する環境やキチンと健康状態を管理していたかによって大きく変化するため、トイプードルにより長生きしてもらうためには、トイプードルの健康を考えた生活を送れるような環境を用意してあげることが大切です。

トイプードルの値段は?

トイプードルの値段
50,000-500,000円

トイプードルの値段は約50,000-500,000円で購入することができます。

トイプードルの値段はピンキリであり個体によって大きく値段が変動します。トイプードルに値段を付ける時は主に以下の項目を査定して決定されます。

  1. 性別
  2. 体つき
  3. 年齢
  4. 毛質
  5. 毛色
  6. 血統

トイプードルに値段を付ける上で最も重要視されているのは「血統」です。

チャンピオン犬の血統は人間が思う理想的なトイプードルに成長するため、ジャパンケンネルクラブ(JKC)が開催したドッグショーで優勝し、チャンピオン犬となったトイプードルの血統を持つ個体は値段が大きくあがります。

購入する時にチェックすること

トイプードルを購入する時に確認することは値段だけではなく、トイプードルの健康状態をキチンとチェックしてから購入するようにしましょう。

値段が高いトイプードルほど大切に扱われ、優良な環境で飼育されている傾向にはありますが、値段が高いからといって疾患のない健康的な個体とは限りません。

そのため、トイプードルを購入する時は以下の項目をチェックしましょう。

  1. 目ヤニや涙が出ている
  2. 鼻水がでていたり極端に乾燥している
  3. 耳の中に汚れが溜まっている
  4. 痩せすぎたり太りすぎている
  5. 震えていたり人を怖がっている

目ヤニや涙が出ている

多少の目ヤニや涙なら特に問題はありませんが、目ヤニや涙が異常に分泌している場合は眼球に傷がついていたり何かしらの病気を患っている可能性があります。

あまりにも症状が酷い場合は「結膜炎」などの目の病気を患っている可能性が高いです。

鼻水がでていたり極端に乾燥している

健康的なトイプードルの鼻は程よく湿っていますが、健康状態に問題のあるトイプードルは鼻水が出ていたりカサカサと乾燥しています。

一時的な状態なら特に問題は有りませんが、長期間続いている場合はアレルギー体質であったりウイルスに感染している場合があります。

耳の中に汚れが溜まっている

トイプードルの耳は垂れ耳であり、立ち耳の犬種と比べると耳の中に汚れが溜まりやすい形状になっています。

耳の中が極端に汚れていると雑菌が繁殖し、皮膚炎や外耳炎を発症している場合もありますので、耳の中が清潔に保たれていて皮膚炎などの異常がないか確認しましょう。

痩せすぎたり太りすぎている

トイプードルの体重を確認するには抱っこさせてもらい直接触って確認しましょう。

肋骨がゴツゴツと触れるようなら痩せすぎですし、肋骨が澤って確認できないようならば太りすぎています。極端な体重(痩せすぎ・太りすぎ)は決して健康的とはいえず、標準体重の個体と比べると病気に見舞われやすい状態になっています。

震えていたり人を怖がっている

トイプードルは初めて会う人に対して緊張していて動かなかったり問題のある行動をとる場合がありますが、触れ合う時間が経過していけばいつも通りになることが多いです。

初めて会う人に対しての反応を見るよりも、いつも飼育を担当している人に対してどのような行動をとっているのか確認するといいでしょう。

トイプードルの飼い方と注意点は?

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散歩は毎日連れて行く

室内犬であるトイプードルは毎日散歩へ行ってトイレをさせる必要はありませんが、健康的で長生きしてもらうためには運動不足にならないようにしてあげる必要があります。

そのため、最低でも一日一回は散歩へ連れていく時間を作ってあげましょう。トイプードルは運動することが大好きなので、できれば朝と晩の二回散歩に連れて行ってあげましょう。

散歩へ連れて行くことは運動不足やストレスを解消させるためだけではなく、散歩している犬と飼い主と出会うことによって、トイプードルに犬の社会を教えることができますし、他の犬とも仲良くできるようになります。

遊びで信頼関係を築く

トイプードルは好奇心旺盛で飼い主と遊ぶことが大好きであり、トイプードルは飼い主と遊ぶことでコミュニケーションをとって信頼関係を深め、様々な事を学びます。

子犬は遊ぶことで「やってはいけないこと」を覚え、成犬は遊ぶことで運動不足やストレスを解消し健康状態を維持することができます。

子犬と遊ぶときは「しても良い事とダメな事」を教えながら遊び、運動よりもトレーニングすることを意識するようにしましょう。成犬と遊ぶ時は、精一杯動き回って遊べるようなは大きな場所(ドッグランや公園)で遊んであげるといいでしょう。

定期的にお手入れをしよう

定期的な体のお手入れはトイプードルの健康を維持するためだけではありません。

子犬のうちからお手入れすることによって人の手に慣れ、成犬になってからも人に触られる(お手入れされる)ことを嫌がることがなくなりますし、将来トリミング(犬の美容室)や動物病院にトイプードルを連れて行ったときに嫌がって暴れてしまう事もなくなります。

また、定期的にお手入れすることによってトイプードルの体に触れることが増えるため、トイプードルの些細な変化にも気づくことができ、病気の早期発見にも繋がります。

爪をカット

犬の爪は人間と同じように伸び続けるため定期的にカットしてあげる必要があります。

犬の爪は血管が通っている特殊な作りになっており、爪が長いままカットせずに放置していると爪の中の血管が徐々に伸びてくるようになっています。

爪の中の血管が爪先の方にまで伸びてしまってきた状態で爪をカットしたり削ってしまうと出血してしまい、犬も痛覚を感じるので爪切りを怖がってしまうようになってしまいます。

そのようなことにならない為にも、爪と爪の中の血管が伸びすぎてしまう前に爪を適度な長さに定期的にカットして整えてあげましょう。

犬の爪が伸びる速度は、散歩に行く頻度や歩き方の癖など個体による差が大きいです。そのため、爪を切る頻度は一概には言えませんが、月に一度は爪の伸び具合をチェックし、爪が伸びすぎていればカットしてあげましょう。

ブラッシング

トイプードルは特殊な癖のある被毛を持っており毛玉や縺れが発生しやすいため、定期的なブラッシングで被毛のお手入れが必須です。

ブラッシングでのお手入れは毛並みを整えるだけではなく、普段あまり見ることのないトイプードルの皮膚を間近で確認することができるため、ノミやダニ・皮膚病などの病気を早期発見することにも繋がります。

その他にも、ブラッシングには以下のような効果があります。

  1. 血行が促進する
  2. 毛並みが整う
  3. ノミやダニを発見・除去できる
  4. スキンシップが取れる

このようにブラッシングはトイプードルの健康管理において大切なことのひとつです。

シャンプー

トイプードルは他の犬種と比べて体や被毛に汚れが溜まりやすいため、最低でも月に一度は体を綺麗に洗って清潔を保ってあげましょう。

トイプードルの体を洗う時には必ず犬用のシャンプーを使うようにし、洗い終わったら自然に乾燥させるのではなくキチンとドライヤーを使いすばやく乾かしましょう。

それは、濡れた状態の皮膚と被毛は雑菌が繁殖しやすい状態となっているためです。

お風呂好きのトイプードルの場合は毎日お風呂へ入れても問題はありませんが、シャンプーを使い過ぎると皮膚を傷めてしまい肌が荒れてしまいますので、シャンプーを使うのは二週間に一回までに留めましょう。

トリミング

トイプードルの被毛には癖があり少し伸びただけでもボリュームが出やすく毛玉や縺れができやすいため、トリミング(散髪)がとても重要になってきます。

顔周りの被毛が伸びすぎていると視界を遮ってしまいますし、被毛が目に入って眼球に傷がついてしまうこともあり、足の裏の毛が伸びすぎてしまうと歩きづらくなりフローリングなどの滑りやすい環境ではコケてしまいやすくなってしまいます。

トリミングは自宅でご自身でも行うこともできますが、上手にカットできなかったり怪我をさせてしまうこともあるので、その道のプロであるトリマーさんに託す形がベストです。

トリミングサロンはトイプードルの被毛をカットしてくれるだけではなく「爪をカット」「ブラッシング」「シャンプー」と、日頃のお手入れを飼い主に代わって行ってくれるため、トリミングサロンは時間がない人にオススメです。

トイプードルの躾け方と注意点は?

躾けは子犬の時期から始める

トイプードルに躾けをするには飼い主との主従関係が最も重要なことであり、トイプードルに飼い主は自分よりも順位が下と思われてしまうと躾けをすることが難しくなります。

トイプードルが子犬のうちから沢山触れ合うことによって、飼い主は自分よりも偉いリーダーであると認識させることができ、主従関係を作ることができます。

また、子犬のうちからキチンと躾けをしたかによって成犬に成長した時の立ち振る舞いに大きな差が生まれますので、いけないこと(噛んだり吠えたり)をしたらキチン怒って教え、良いことをしたら目一杯褒めてあげてしっかりと躾けをしましょう。

基本的な躾け方

犬の知能は人間の幼稚園児レベルであり、あまりにもレベルの高いことは躾けることは難しいので「お座り」や「待て」などの簡単な言葉から教えてあげましょう。

躾けをする時には躾ける子の大好物のエサを使います。「お座り」を教えるのであれば、エサを犬の頭の上に持っていき犬がお座りする形に誘導していき、キチンとお座りの姿勢に誘導することができたらすぐにエサを与えて沢山褒めてあげましょう。

また、何かを躾ける時は必ず言葉を統一するようにしてください。

例えば「お座り」と「座る」の意味は同じですが、いくら頭の良いトイプードルでも人間の言葉の意味を理解することはできませんので、家族でトイプードルを飼育している場合は事前に躾けに使う言葉を決めて統一しておきましょう。

甘噛みをやめさせよう

子犬には甘噛みをする習性があり、特定の物や場所に甘噛みすることは健康的な子犬の行動ですが、誰彼構わずに噛みつくようであればそれは問題のある行動です。

子犬の甘噛みは構ってほしかったり何か要求がある時に行いますが、子犬の時期から人の手や足を噛む癖がついていると、成犬になってもその癖が抜けずに飼い主や人様に噛みついてしまうこともあります。

こういった事態を避けるために人の手や足を甘噛みするようであればすぐにやめさせ、代わりの甘噛みの対象となるオモチャを購入してあげるとよいでしょう。

また、子犬が手や足を甘噛みしてきてすぐに離してくれれば問題はありませんが、場合によってはそのまま噛み続けて離してくれないことがあります。

そういった時には無理に引っ張ったりせずに離してくれるまで動かないようにしましょう。無理に子犬を引き剥がそうとすると遊んでくれているのだと子犬が勘違いし、余計に感情が高ぶり噛む力も強くなります。

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トイプードルが掛かりやすい病気は?

白内障

白内障とは、眼球にある水晶体が白く濁って視力が低下する病気です。

白内障を発症すると視力が大きく低下するため、人や物に衝突したり上手く歩けない状態になります。視力が大きく低下している状態では聴覚が過敏になり、物音に過剰に反応して驚いて転んでしまうような場合もあります。

白内障のメカニズムは詳しく解明されておらず、白内障に有効な予防法は今のところ存在しないため、白内障は早期発見が重要になりますので定期的な検診が大切です。

また、白内障は手術でしか治療することができない病気であり、白内障の発見・治療が遅れてしまうと最悪の場合は失明に至ることもあるので注意が必要です。

緑内障

緑内障は視神経という器官に障害が起こり視野が狭くなる病気です。

緑内障を発症すると視野に暗点が見えるようになり視界の一部見えなくなってしまい、緑内障の症状が悪化すると範囲が次第に広がっていき、眼球も緑色に変化していきます。

緑内障は白内障とは違い手術以外の薬による治療法がありますが、緑内障の発見・治療が遅れてしまうと白内障同様に最悪の場合失明に至ることもあるので注意が必要です。

外耳炎

トイプードルの耳は垂れさがった形状をしているので立ち耳の犬種と比べて耳の中に汚れが溜まりやすくなっており、耳の中に汚れが溜まっている状態が長く続いていると「外耳炎」を発症する場合があります。

外耳炎を発症すると耳の中に強烈な痒みを感じ、頻繁に耳を掻いたり擦り付けたりする行動をとるようになります。外耳炎の症状が悪化すると掻き壊して出血してしまったり、爛れてしまい耳道を塞いでしまうこともあります。

外耳炎は主に「細菌」や「耳ダニ」が原因で発症することが多いため、耳の中を常に清潔に保つことが外耳炎を予防する上で最も大切になります。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼とは犬の後肢にある膝蓋骨(膝のお皿)が正常な位置からズレて(脱臼)しまっている状態のことをいい、トイプードルを含む小型犬が発症しやすい傾向にあります。

膝蓋骨脱臼は高いところから飛び降りたり転倒したり、足腰にかかった負担をキッカケに発症してしまうことが多いので、足や腰に負担をかけないように注意してあげましょう。

トイプードルが足を引きずっていたり歩き方に違和感がある場合は膝蓋骨脱臼を発症している可能性がありますので、すぐに近くの動物病院で検査してもらいましょう。

膝蓋骨脱臼の症状が進行すると足を曲げることや歩くこともできなくなり、日常生活に支障をきたすことにもなりますので早期発見・早期治療が大切です。

トイプードル飼育【まとめ】

全長25-28cm
寿命12-16年
値段50,000円-500,000円
人気度★★★★★
飼育難易度★★★★★

トイプードルは好奇心旺盛で悪戯をすることもありますが、トイプードルはとても賢くフレンドリーな犬種ですので、犬を初めて飼育する方にもピッタリです。

ただ、トイプードルは病気に掛かりやすい体質をしていますので、トイプードルの体に負担の掛かるようなことのないような環境で大切に飼ってあげてくださいね。

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