レインボースネークヘッドは「スネークヘッドの入門種」として知られており、初めてスネークヘッドを飼育する初心者から愛好家まで、幅広い層に人気のある肉食性の熱帯魚です。
レインボースネークヘッドは狂暴な性格をした個体が多い傾向にありますが、人間に対して攻撃を仕掛けることは殆どなく、よく懐くことから飼育に挑戦する女性アクアリストの数も増えています。
この記事では、レインボースネークヘッドの飼育に関する情報をご紹介します。
レインボースネークヘッドってどんな魚?
レインボースネークヘッドの大きさ |
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15-20cm |
特徴
レインボースネークヘッドは“蛇のような頭と色鮮やかな体色”が特徴的です。
レインボースネークヘッドを含むスネークヘッドは狂暴で攻撃的な個体が多い傾向にありますが、時には体を揺らして飼い主にエサをおねだりしたりと可愛らしい一面も持っています。
また、レインボースネークヘッドは別名「ニューレインボースネークヘッド」や「ブルーレインボースネークヘッド」ともいいますが、体色や模様以外は全て同じ同一個体です。
ジャンプ力が強い
レインボースネークヘッドはジャンプ力に優れており、自分の背丈以上にジャンプすることができるため、飼育する際には水槽から飛び出してしまわないように対策する必要があります。
スネークヘッドの入門種
レインボースネークヘッドは他の種類のスネークヘッドのように大型化することもなく、飼育者に良く懐き、誰でも簡単に飼育できることから「スネークヘッドの入門種」として知名度があります。
レインボースネークヘッドの寿命
レインボースネークヘッドの寿命 |
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5-10年 |
レインボースネークヘッドの寿命は約6-8年と他の種類のスネークヘッドと比べると少し短くなる傾向にありますが、適した環境で飼育することで10年近く生きた個体も確認されています。
特に水槽のサイズはレインボースネークヘッドの寿命に大きく関わってくる要素であり、狭すぎる水槽で飼育してしまうと発育障害を起こす可能性が高くなり、結果的に寿命を縮めてしまいます。
そのため、余裕を持った大きめの水槽で飼育することが長生きさせるための秘訣になります。
レインボースネークヘッドの値段
レインボースネークヘッドの値段 |
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1000-3000円 |
レインボースネークヘッドの値段は原産地によって大きな違いがあります。
レインボースネークヘッドのブリード(人工繁殖)個体は安く、ワイルド(自然採取)個体は高くなる傾向にあるため、原産地によっては数倍、数十倍という値段の差が生まれることもあります。
個体の選び方
購入する個体を選ぶ時は模様や発色も重要ですが、先ずは健康状態を確認することが大切です。
ヒレが避けている個体は他の個体と喧嘩をしたか、一方的に虐められ続けている可能性がありますし、お腹が凹んでいる個体は他の個体にエサを取られてしまって弱っていることが多いです。
体に傷を負っている個体や不健康で弱っている個体は、移動や水質が変化する負担に耐えることができずに死んでしまいやすいため、個体を選ぶ時は水槽内を元気に泳いでいる個体を選びましょう。
成魚を購入する場合
レインボースネークヘッドの成魚を購入する場合は、与えているエサを必ず確認しましょう。
レインボースネークヘッドの成魚は人工飼料に餌付けしにくいため、人工飼料が餌付けされていない成魚は今後も人工飼料を食べない可能性が高いです。
そのため、人工飼料に餌付けされてない成魚を購入する場合は「人工飼料よりもコストのかかる生き餌を与えて飼育する必要があるかもしれない」ということを考えておきましょう。
レインボースネークヘッドの飼い方と注意点
- 水槽
- フィルター(濾過器)
- ライト
- ヒーター
- カルキ抜き
飼育に必要な水槽の大きさ
レインボースネークヘッドを飼育するには最低45cm規格水槽が必要です。複数飼育を考えていたり、余裕を持った環境で飼育したい場合は60cm規格水槽以上の水槽を用意しましょう。
初めて肉食魚を飼育する初心者の方は60cm規格水槽がオススメです。45cm以下の小さな水槽は水量が少なく水質の変化が激しいため、水質(PH)を管理することが難しくなります。
フィルター(濾過器)
レインボースネークヘッドの飼育に使用するフィルターは「上部式フィルター」がオススメです。
レインボースネークヘッドには生き餌を与える必要があるため、投げ込み式フィルターや外掛け式フィルター等の濾過能力の低いフィルターを使用していると直ぐに濾過不足になってしまいます。
また、レインボースネークヘッドの混泳を考えている場合は、濾過不足になってしまうことを防ぐためにサブフィルターを追加したり、更に濾過能力の高い「外部式フィルター」を使用しましょう。
水温・水質管理
- 水温 24-26℃
- PH 6.0-7.5
水質はレインボースネークヘッドに適した水温24-27℃、PHは6.0-7.0を保ちましょう。
レインボースネークヘッドを含むスネークヘッドは低水温には強いですが、高水温には耐性が無いので、30℃を超えるような高水温でレインボースネークヘッドを飼育することはできません。
また、レインボースネークヘッドは主に弱酸性に近い水域に住みついているため、水質をアルカリ性に傾ける効果のあるサンゴ礁や貝殻は、出来る限り使用しないようにしてください。
エサは何をあげる?
レインボースネークヘッドの主食は「人工飼料」を与え、副食には「生き餌」を与えましょう。
レインボースネークヘッドは「金魚」「カエル」「コオロギ」「ミルワーム」といった生き餌は、好き嫌いなく何でも食べてくれますが、人工飼料は個体によっては食べないこともあります。
そのため、レインボースネークヘッドが稚魚の時から人工飼料に慣れさせておく必要があります。
特にワイルド個体は人工飼料を全く受け付けない個体が多い傾向にあります。そういった場合は人工飼料の餌付けは諦めて、生き餌のみを与えて飼育することも考えなくてはいけません。
混泳はできる?
レインボースネークヘッドは縄張り意識が強い攻撃的な個体が多いため、単独飼育が基本ですが、同じ大きさ以上の混泳魚を三匹以上選ぶことで混泳が可能になります。
レインボースネークヘッドを混泳させる上で最も重要なのは”縄張り争いをさせない”ことです。
縄張り争いによる喧嘩を防ぐためには、縄張りを無くしてしまうことが一番手っ取り早い方法であるため、三匹以上を混泳させてレインボースネークヘッドが縄張りを保てない状況を作ります。
縄張りを保てなったレインボースネークヘッドは縄張りを放棄する傾向にあるため、縄張り争いによる喧嘩が少なくなり、混泳が成功しやすくなるのです。
混泳が失敗した時のために
肉食魚の混泳に100%成功はありません。温厚で攻撃性の無い肉食魚同士を混泳させた場合でも、その中で強弱が生まれてしまい、喧嘩やいじめが発生してしまう可能性があります。
そのため、混泳が上手くいかなかった時に隔離用の水槽やセパレートを用意しておきましょう。
レインボースネークヘッド飼育【まとめ】
全長 | 15-20cm |
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寿命 | 5-10年 |
水温/PH | 24-27℃/6.0-7.5 |
遊泳層 | 底層-中層 |
飼育難易度 | ★★★★★ |
繁殖難易度 | ★★★★★ |
混泳難易度 | ★★★★★ |
推奨水槽サイズ | 60cm規格水槽 |
レインボースネークヘッドはスネークヘッドの入門種というだけあって飼育コストも低く、体も丈夫で初心者の方にも簡単に飼育することができます。
しかし、レインボースネークヘッドはジャンプ力が強く、飛び出しによる事故死が起きやすいため、水槽上部に隙間がある場合は飛び出し防止のために必ず新聞紙やタオルで塞いでくださいね。